作家で十年いきのびる方法
作家で十年いきのびる方法 / 感想・レビュー
森オサム
「努力しないで作家になる方法」の続編。前作は主人公に感情移入出来無くていまいちだったのに、なぜか今回は滅多に買わないソフトカバーを購入。で、結果的には今回は面白かったです。本作は、執筆の苦労や将来への不安みたいな部分に共感出来、読んでいてストレスが有りませんでしたね。その当時の流行や話題が少し書かれているのも懐かしく感じ、著者の初期作品の紹介になっている部分も興味深く読めました。文学賞には縁が無い方ですが著作を出し続けられるのは、やはり独特の発想、読み易い文章などにファンが沢山いると言う事なんでしょうね。
2016/08/27
雅
作者本人も楽しんで書いてるからコッチも楽しめるんだな。これからもインプットを続けていろんな知識や歴史の新解釈を見せて欲しい。支え続ける奥様や厳しくも後押しする専務、周りの人達も素敵でした
2019/11/02
ハイランド
「努力しないで作家になる方法」で、壮絶なデビューまでの苦労を書きつづった作者のデビュー後の奮闘記。どんな職業にも苦労はあるものだが、自由業である小説家のそれは並大抵ではないだろう。しかしデビューまでの苦労話が凄まじかったからか、どこか順風と感じてしまう。しかし毎年毎年400人の作家がデビューして、その殆どが消えてしまうという現実はあまりに過酷だ。その中で十年生き残り専業作家としての地位を確固たるものにした作者の努力と幸運には素直に賞賛を贈りたい。ことほどさように、好きを仕事にするのは大変なのだな、うん。
2015/07/18
のぶ
昔、竹下元首相が「歌手1年、首相2年の使い捨て」と言ったらしいが、この本を読んでいると作家にも大いに当てはまることが分かる。確かに生き残っていくには大変な職業かもしれない。出版不況と言われて久しいが、作家がおいしくない職業だと思われると、優れた作品が供給されなくなるので、読み手の我々も困るんです。自分は本を買い続けてささやかな抵抗を続けています。図書館派の方ももちろん否定しません。図書館は最大の得意先ですから、どんどん利用して買ってもらえばいいんです。内容にほとんど触れなくて失礼。この思いが感想です。
2015/10/13
TATA
鯨さんの作品はそんなに多く読んでる訳じゃないけど「努力せずに作家になる方法」から連なるこのシリーズは好き。言葉を選ばずにいえば華やかな受賞歴はなく、超人気作家という接頭語が付くこともない作家さんなんだろうけど、必死に頑張っている姿は理解できるし僕の中での好感度は圧倒的に上昇。でも、もう少し雲の上感を出してもらってもいいんじゃないかなあ。読後、これこそドラマ化すべきと希望。「ゲゲゲの女房」のような朝ドラじゃなくてもね。
2017/08/12
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