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GIプリン

GIプリン

GIプリン

作家
渡辺淳子
出版社
光文社
発売日
2017-08-17
ISBN
9784334911829
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GIプリン / 感想・レビュー

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ケロリーヌ@ベルばら同盟

卵と牛乳、そして砂糖をふんだんに使ったカラメルソース。甘くてこうばしいカスタードプリンは、豊かなアメリカの象徴として、10歳の勇の心に刻まれた。昭和26年と、平成26年。二つの時代を行きつ戻りつ、描き出されるのは、進駐軍キャンプが置かれた地で、借家の二階を米国兵士(GI)の相手をする女性に又貸しして生計の足しにする家族の歴史と、社会の荒波に揉まれながらも懸命に生き抜く女性たちの姿。奥手ながら明敏な少年の眼に映った戦後と、老境に至った現在の日本。懐かしいけれど、食べてはいけない洋菓子に込められた郷愁と悔恨。

2024/09/20

キラ@道北民

戦後、進駐軍相手に貧困の時代を生き抜いた人々の話。戦争に関する物語を色々読んではきたけれど、「パンパン」というのは初めて聞いた。語るのを躊躇うような人生を送った人、いつまでも戦後を迎えられない人が、沢山いるのですね。とても読みやすかったけど、読後いろいろ考えさせられる1冊でした。

2017/11/20

メルル

戦後を生き抜いた人々の物語。貧しく先の見えない不安から、寂しさを埋めようと固執してしまう彼女たちの姿に、怒りや切なさを覚える。しかし貧乏ながらも明るく生きている少年にほっとさせられたりもした。今になって戦後を乗り越えるため向き合う努力ができて、心から良かったと思う。生きるためには何でもしなくちゃいけない。こんな時代を生きてきたからこそ、北原に伝えられることがある。苦い人生と甘いプリン。貧しさを感じながら登場する料理は、どの料理も美味しそうでお腹が鳴ってしまいそうだった。心に響く物語だった。

2017/09/18

柊子

意外と面白かった。進駐軍相手に生計を立てる貧しい家庭の子供達、甘いプリンはどんなに美味しかった事だろう。だからこそ、ケントの辛い日々を思うと、二度と口にすることが出来なくなった訳だ。勇の優しさと後悔。ラストの手紙はケントの人柄が感じられて胸が熱くなる。良い子(今はもう初老だけど)に育っていてよかった。ちなみに、「パンパン」とか「毛唐」という言葉は、祖母が時々言ってたなあ。

2017/09/10

horihori【レビューがたまって追っつかない】

戦後GHQがいる日本と現在との視点で話が進む。滋賀県の大津で、米軍兵相手に体を売る女性に間貸しをする一家。

2019/01/17

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