向こう側の、ヨーコ
向こう側の、ヨーコ / 感想・レビュー
starbro
真梨幸子は、新作中心に読んでいる作家です。本書は、パラレル・ワールド・エログロ・イヤミステリ、350P弱一気読みしました。40歳台の更年期の女性は、大変面倒なのかも知れません。本書の表紙の女性が、林真理子に見えるのは、私だけでしょうか?【読メエロ部】
2018/05/17
モルク
独身の作家陽子は、もう一ひとりの自分の姿の夢を子供の頃から見ていた。そして、子持ちのパート主婦陽子…A面B面とあるこれはパラレルワールド?お互いに登場人物がリンクしあい真梨さんらしい複雑さ。次第にこんがらかってくる。いつもより登場人物が少ないので甘く見てしまった。やっぱり今回も騙された。友情と嫉妬は紙一重、いやらしさ、ドロドロは健在。イヤミスの真梨ワールド満載。
2019/03/12
きさらぎ
幼いころから陽子が見る夢にはもうひとりのヨーコがいた。A面が現実でB面が夢の中?と思いながら読んでいくと違う、どちらも現実か?どちらも夢か? 辛かった過去が夢で、愛され必要とされるこの世界が現実? 夫や息子よりも見た目のイイ男。妻や息子よりも華やかな女。現実では自制がきいても夢の中では簡単に流されていき、いつか感情が漏れ出してしまう。夢もゲームと同じで違う選択をしたとしても登場人物は一緒、遅かれ早かれ出会ってしまう運命にあるのだとか。今夜夢に見ることがいつか現実になることだとしたら怖いような嬉しいような。
2018/06/24
utinopoti27
作家で独身の陽子と、彼女の夢に現れる「もう一人の自分」主婦ヨーコ。本作は、この二人をA面B面と、人物視点を切り替えつつ交互に追い続ける。中年女の嫉妬・愛憎・マウント合戦、怪しげな不倫相手、次々と殺される周囲の女たち、忍び寄る魔の手・・不穏な流れがページをめくるごとに加速してゆく。やがて夢も現実も、A面もB面も、境界が曖昧になり、気が付けば読者は、イヤミス特有のドロドロしたカオスにどっぷり嵌り込んでいるという寸法だ。一応ミステリの形をとってはいるが、あまり深く考えず、感覚優先で読み通した方が楽しめるだろう。
2020/02/01
とん大西
嫌~な感じです(^o^;)。ほんでもってエグいし…。A面の作家で独身のヨーコ、B面では平凡な主婦のヨーコ。女たちの妬み嫉みのスパイラルに辟易し、向こう側のヨーコに思いを馳せる彼女達。…パラレルワールドなん?どっちが現実でどっちが妄想?着地点どうなるの?交互に描かれるAB両面に混乱しつつラストで……?わかったようなわからんような…。もういっぺん、はじめから流し読んでみると…ナルホド、騙されてました。面白かったです、でもやっぱ嫌~な感じ(^o^;)
2019/04/14
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