KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

コロナと潜水服

コロナと潜水服

コロナと潜水服

作家
奥田英朗
出版社
光文社
発売日
2020-12-22
ISBN
9784334913779
amazonで購入する

コロナと潜水服 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

ろくせい@やまもとかねよし

心の角を丸くさせた5短編。人のためと純粋に発した利他的おもいやり。しかし、そんな利他に対して求めてしまう利己的見返り。5つの落とし所を記しているか。読後、唐突に「は行」の言葉で感想がまとまった。「は」っとさせた「海の家」の不貞中年妻のふるまい。「ひ」ょうひょうと理不尽さを楽しむ「ファイトクラブ」の窓際中年会社員。「ふ」ーと大きな息とともに自分らしさを確認する「占い師」の恋に悩む女性。「へ」ぇと感心する「コロナと潜水服」での潜水服の役割。「ほ」っとした瞬間に訪れた「パンダに乗って」の人を愛おしく思う気持ち。

2021/08/03

starbro

奥田 英朗は、新作中心に読んでいる作家です。ヴァラエティに富んだ幻想短編集の感動作でした。どれも味がありますが、オススメは、著者の私小説?『海の家』&地元新潟弁が懐かしい『パンダに乗って』です。 https://forzastyle.com/articles/-/58091 1月は、本書で読了です。

2021/01/31

ウッディ

海辺の一軒家で出会った少年の幽霊、リストラ社員たちに勇気と力を与えてくれたボクシングコーチ、コロナウイルスが見える不思議な能力を持つ息子など、奥田版「世にも奇妙な物語(怖くないバージョン)」という感じでした。中古で購入したフィアットパンダが、前の所有者の思い出の地に連れて行ってくれ、素敵な出会いをもたらす「パンダに乗って」が良かった。同年代の作者だけに、好きな曲も含めて一つ一つの思い出が、心の奥をギュッと掴み、胸がキュンとした。巻末にSpotifyのプレイリストがあり、BGMにして優しく読み終えました。

2021/06/24

こなな

『コロナと潜水服』が1番好き。今月入ってDisneyの『あの夏のルカ』を観たからまだ私の中で消え去らないうちに潜水服がまた登場したわけである。コロナのこんな時代だからこその発見がある。帯の“小さな救世主現る”その通りなのだ。この世の人ではない人が出てくる短編集。Spotify、QRコードで作中の曲が聴ける。温かい優しい世界に誘ってくれる。『パンダに乗って』は亡くなられた前オーナーの思い出巡り。パンダが連れて行ってくれるのだ。間瀬サーキットが懐かしい。奥田先生の優しさあふれる短編集。感動で胸が苦しい。

2021/07/29

まちゃ

主人公の周りで起こる不思議な出来事を扱ったハートウォーミングな5編の短編集。奥田さんらしいユーモアを感じる一冊でした。面白かったです。一番のお気に入りは「パンダに乗って」。作中登場曲+αで選曲された巻末の【Spotifyプレイリスト】も新鮮でした。

2021/02/07

感想・レビューをもっと見る