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ワンダフル・ライフ

ワンダフル・ライフ

ワンダフル・ライフ

作家
丸山正樹
出版社
光文社
発売日
2021-01-19
ISBN
9784334913847
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ワンダフル・ライフ / 感想・レビュー

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starbro

『読書メーター OF THE YEAR 2021』第一位ということで読みました。丸山 正樹、初読です。半分私小説的、ワンダフルというよりもテリブルな社会派小説、色々と考えさせられます。文句なしの1位ではありませんが、今年のBEST20候補です。「人命は地球より重い」と言いますが、財源は限られているので、重度の障害者を支援するよりも、死に直面している健常者の子供の支援を優先すべきだと考えます。 https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334913847

2021/12/24

しんたろー

丸山さんの最新作は練りに練った構成が見事!重度障害者の妻を介護する夫、妊活中の夫婦、上司と不倫中のOL、ネットで知り合った女性に恋する重度脳性麻痺の男、4組の男女が交錯して、最後に「なるほど!」と納得できる種明かし…真相の予測はつくが、それが面白さを削ぐ訳でなく「こうなって欲しい」と読み手の願いを誘導していてニクイ…重いテーマだけに心理的負担にならないように工夫されたのだと推察する。著者らしい素直に頷ける問題提起で『デフヴォイス』シリーズに勝るとも劣らない佳作!私も「慣れる」ことから始めたいと強く思った。

2021/04/02

美紀ちゃん

読書メーター OF THE YEAR 2021のランキング1位だったので読んでみたいと思った。 この短編が、繋がりそうだけど、どう繋がるの?と思いつつ読んだが、私には分からずエンドロールになってしまい、 あれ?っとなったが、なんと。 ラストの年譜を読んでビックリした。 そう繋がっていたのか!と驚いた。 表紙の写真が美しい。 ハッピーエンドなのか?違うのか?わからない終わり方だったが、 摂は施設に入所して、夫と離れて、良かったのかも。と思った。

2022/01/02

ムーミン

時間をかけて読みました。昨日、ダウン症の書家金澤翔子さんとその母泰子さんの講演を聞きに行きました。その中で考えたこと、感じたことが、この作品を読み終えた感触と重なりました。そしてこの作品に出会えたこと、金澤さんの講演に行けることになった出会いとも重なり、不思議な縁を感じました。丸山さんの作品を読むたびに感じる不思議な縁を今回も感じました。

2021/05/17

速読おやじ

四つの物語が交錯するのだが、、ちょっとした叙述トリックを使って、最後まで読み終えて全貌が分かる。でも、そんな技法なんかよりも著者が訴えたかった事の方が大切だ。障碍者との向き合い方、自分の家族が突然そうなってしまったら?、障碍者と本当に人と人との対等の付き合いができるのか?一般論であれば、いくらでも偽善的な発言はできる。著者自らが頸椎損傷の障害を持った奥様と30年間も暮らしているという。それだけでも、物語に与えるリアリティ、重みは増してくる。私たちが差別をする側なのだという重い重い現実を突きつけられるのだ。

2021/12/15

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