時を追う者
時を追う者 / 感想・レビュー
のぶ
とんでもない設定の小説だった。主人公の藤堂直樹は1949年、敗戦後の日本。陸軍中野学校で諜報員として訓練を受け、歴史学者の守屋と物理学者の和久田から過去に時間を遡る手段を発見したと聞かされる。さらに二人は直樹に思いがけない依頼をしてくる。「過去に戻って、戦争を始めた者たちを排除して欲しい」。満州事変の阻止とそれ以降の未来を改変すべく2人の仲間を引き連れて直樹は時を遡り、満州へと向かうことになる。佐々木さんの歴史改変物は数冊読んでいるが、ここまでSF色の強い作品は初めて。最後まで物語に入り込めなかった。
2023/06/16
雅
戦争を回避するため、過去にタイムスリップする。スリリングであり興味深い歴史解釈で面白い。
2023/07/26
海の仙人
時を遡って大戦を阻止しようとする藤堂。二人の仲間と命の危険にさらされながら任務を遂行するが…。二人の仲間を失っても戦争のない平和な世界に変えることができなかった藤堂の喪失感と徒労感が重くせつない。で、最後に与志と千秋を見かけるシーンには矛盾と違和感を感じてしまった。が、二人が生きていれば「それなら、それでいい」かな。
2023/07/30
ハスゴン
この作者は改変ものに凝っていて今回も楽しめましたが人間は愚かだと思いました。
2024/04/02
きあら
終戦から4年経った1949年の東京。かつて工作員だった藤堂は、陸軍中野学校の恩師から、過去に戻って戦争を阻止することを持ちかけられる。藤堂は仲間2人と大連へ向う。佐々木さんで第二次世界大戦といえば戦争三部作を思い出し、胸が高まる。粗い部分や、やけにあっさりしている部分は感じられるものの、佐々木さんの大戦物というだけで満足。
2023/08/29
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