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オイディプス症候群

オイディプス症候群

オイディプス症候群

作家
笠井潔
出版社
光文社
発売日
2002-03-01
ISBN
9784334923570
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オイディプス症候群 / 感想・レビュー

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雪紫

矢吹駆版「そして誰もいなくなった」アリグザンダー家殺人事件。エイズを匂わせる病気が広まる世界に、哲学論、前作の密室、ギリシャ神話のミステリ論、同性愛、見立てとクローズドサークルを論じ解体していく。随所の伏線(哲学論で見落としたのあるけど)、水中銃を巡る特定と某名作読んだミステリ好きなら「あのトリックをアレンジしたら・・・」で思い付くだろう発想に既に綺麗な解答がなされたのには痺れてしまう。破滅願望のどうしようもなさにはどう言えばいいのやら。今の時代なら特殊設定ミステリにされそうだよな。世界背景も考えると。

2024/03/14

GaGa

もやっとする(-_-;)つまらないとは言わないがもやっとする。この本は何を書いたらネタバレになるのかが今一つ判らないので、あまり詳しくは感想を書かないが、正直なところ1600枚の原稿用紙のうち1100枚くらい減らした方が理解しやすいのではないかと思う。もやっとしても読む!という勇気のある方以外にはお薦めは出来ない。

2012/06/06

ALATA

クレタ島南岸に浮かぶ美しい島「ミノタウロス」そこに国籍が違う13人が集い殺人の幕が切って落とされる。「嵐の孤島」「ギリシャ神話見立殺人」「死体消失」とナディアの仮説、推論が万華鏡の如く展開していく様に思わず笑が。「私は他人を殺さない。だから他人も私を殺してはならない」と言う約束が社会契約論、カケルの思考は深い。★5※ダイダロス館の見取り図作成は小野不由美氏。「ところで、きみは思い出さないかい。似たような設定ではじまる探偵小説のことを…」館✖️嵐の孤島=本格推理小説、長くて難解で面白い!(^^)!

2022/07/20

生存戦略

長門の百冊から。2002年刊行だが、いま流行りのエボラウィルスを扱ったミステリ。本格ミステリの醍醐味は中盤までに提示されたカオスを終盤の謎解きで一気に秩序立てるカタルシスにあると思うが、そういう点で本作はミステリとしての完成度はそう高くないと思う。ガジェットやエピソードもややこしい割には生かしきれてないし、笠井氏の作品全般に言えることとして演出が淡白。でも笠井氏の哲学的考察というか蘊蓄、それとギリシア神話のエピソードを肴にして孤島ミステリを楽しめたので、読書としては良かった。

2014/11/01

うさこ

やっと読了しました。重い本だった。哲学、ギリシャ神話が内容の半分以上を占め、実際の事件のことだけなら200Pもあれば終わってたのでは?相変わらず、前書きが長くて事件が起きるのは300Pを過ぎてました。カケルの思考は客観的過ぎる。ナディアのことをどう思っているのかな。コンスタンのこともっとよく知りたかったなぁ。

2013/05/04

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