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明日の記憶

明日の記憶

明日の記憶

作家
荻原浩
出版社
光文社
発売日
2004-10-20
ISBN
9784334924461
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明日の記憶 / 感想・レビュー

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サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥

【図書館本】「あれ?えーとなんだったっけ?最近人の名前をど忘れしてなぁ。俺もボケたよなぁ。」冗談でそう言えるならばいい。「若年性アルツハイマーの初期症状だと思います。」おそらく「あなたは末期癌です。」と宣告されるよりもショックな出来事に違いない。自分が自分でなくなっていく。ゆっくり、そして少しずつ人生が消えていく恐怖。愛すべき人々との思い出も徐々に消えていく。記憶が消えても自分が過ごしてきた日々が消えるわけではないし、人々の記憶には自分は残る。しかし、ラストシーンはあまりにも切なく悲しすぎる。★★★★★

2018/11/18

おかむー

映画ではどのようにこの作品を描いたのかがすごく気になった。演出によってはものすごく意味合いが変わってくる作品ではなかろうか。『たいへんよくできました』。若年性アルツハイマー病となった五十そこそこの主人公。ちょっとした物忘れに始まり、アルツハイマーの診断を受け病の進行してゆく様子を終始本人の視点からのみで描いていることがこの作品のキモだと思う。防備録やメモの内容にじわじわとひらがなが増えてゆくこと、隠しきれない症状への本人と周囲の認識のずれ、これが病の残酷さ深刻さを際立たせている。

2015/08/08

抹茶モナカ

母方の祖父母が痴呆になったので、他人事とは思えず。アルツハイマーになる夢を読了後の夜に見た。ラストシーンが美しい作品だけど、僕にとっては、重たい作品だった。山本周五郎賞受賞作。

2013/06/02

パフちゃん@かのん変更

いい話です。若年性アルツハイマー、怖い病気です。高齢で認知症になるのもかんべんしてもらいたいのに50歳での発病。アルツハイマーで亡くなった父親の姿を見ているだけに余計辛かったでしょう。初期症状で行動は普通なのに短期記憶だけが抜け落ちていくのも怖いです。物忘れが気になるので他人事じゃないです。救われるのは家族や職場(一部を除いて)の人が優しいことと本人も記憶障害以外は行動が大きく破綻して行っていないこと。それでも最後には迎えに来た妻の事が分からなくなっているのですね。菅原老人を覚えていたのに?

2014/04/14

再び読書

主人公と同年代のぼくは、読むにつれ、シャレにならなくなってきました。普段の物忘れはもしかして???とかなりある意味ホラーです。またクリエイティブのイメージの広告代理店の部長が、パソコン音痴なところが、不思議な感じがしました。読むにつれ、アルツハイマーの進行が気になり、落ち着けません。また、ある意味予想はされた、窓際から退職の過程が身につまされます。最後は優しく纏めてくれるのが、荻原氏の素敵なところです。今回は読みながら、読み進めるのが怖くなる読書でした。

2013/10/29

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