第九の日 The Tragedy of Joy
第九の日 The Tragedy of Joy / 感想・レビュー
Aya Murakami
図書館本 それぞれ有名な小説のパロディともオマージュともとれるタイトルがついている連作短編小説でした。表題はエラリークイーンのオマージュの模様…。 何かに没頭しているときが一番自由な状態…。なんだか納得です。大好きなことで頭がいっぱいな状態は幸せでもありますし…。自由に加えて宗教や信仰も全体のテーマのようでした。自由意志と信仰の関係…。なんだか気になるテーマですね。
2018/09/09
橘
子どもの姿をした自律型ロボットと、美少女系進化心理学者が巻き込まれる奇妙な殺人事件の数々。その事件をロボットの一人称で小説として発表することが、更なる悲劇を呼ぶ。AIの『心』が動機となり得るサスペンス、まさに未来から舞い降りた入れ子細工の迷路だ。
2017/09/19
さな
コミュニティで教えていただいた本。「メンツェルのチェスプレーヤー」目当てに借りた図書館本。思ったよりもミステリー色は薄くて、哲学的な小説だった。ロボットとか、心とか、神とか。恋愛も入ってきて、その世界観に追いつけない。それでも面白さを感じるのがすごい。
2019/03/18
シロクマとーちゃん
主人公のケンイチは人型ロボットで身体能力も人間の子供くらいはありそうだ。しかも自律的に考えることができ、物語を語ることもできる。そして感情や意志に近いもの、つまり心をもっているようだ。人工知能に身体を与えることでそれが可能なったのか?今から10年近く前に書かれた小説だが、昨今の人工知能ブームを先取りしている感じで面白い。ただし、情景を説明した言葉は少なく、SF的ヴィジュアルはあまり浮かんで来ないのが残念。
2015/09/22
ゆき
「デカルトの密室」を読んでの再読。どの作品もミステリ仕立てになってはいるものの、人間と機械の境界が曖昧になっていくことで直面する、様々な問題が主題になっている。ロボットは宗教を持ち得るか?ということを描いた「第九の日」は哲学的で特に難解だった。
2019/02/12
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