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スターバト・マーテル

スターバト・マーテル

スターバト・マーテル

作家
篠田節子
出版社
光文社
発売日
2010-02-19
ISBN
9784334926977
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スターバト・マーテル / 感想・レビュー

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そうたそ

★★☆☆☆ 篠田さんの作品は好きだけれど、たまに書くこういう恋愛仕立ての作品はあまり好みではない。無論、「恋愛仕立て」というだけで、この作品も恋愛小説というよりも、むしろ他の部分に物語の軸はあるような気がする、そんな作品だった。官能的な雰囲気も漂いつつ、どこかミステリの要素も醸し出す内容であるが、どうも物語に入り込めない。最初から最後まで何か読者としてふわふわと浮ついたような印象を感じずにはいられなかった。併録の作品も、ストーリーの雰囲気からすれば表題作と似た感じでこちらもやや苦手。人を選ぶ作品かな。

2014/05/13

RIN

好みではない方の篠田さんだった。ともすれば情緒的に流れがちな設定にも関わらずとことんエゴイストとして登場人物を描くところが篠田さんらしいところなんだが。中編2編だがどちらもやや中途半端。篠田さん作品ならその先こそが読みたいのに・・・といったところ。

2016/05/12

tama

図書館本 中篇が2作品 表題作は「んん~」。たかが男女の話じゃないか。一方もう一つの作品はエンディングに向かって駆け上がり盛り上がり、絶頂!いやー面白かった。今回の名言「余人を持って代え難しって、ひどい条件で受ける人がいないから、余ってる人がいたら出してくださいっていう意味」。最高!

2013/07/03

chiru

主人公の40代の女性は、乳癌の手術後、転移が認められたが、手術をすすめる夫に対し、そっとしておいてほしいと思う。もし主人公に子供がいたらどうだろう。たとえ転移があっても、気持ちは未来に向いたかもしれない。死に対して達観している主人公は周囲との間に壁を造る。同じく〝死”(息子)が隣り合わせにある男性と、恋愛に至るのは自然な流れだと思う。『空虚』は同じく『空虚』を宿す人にしか埋められない。恋愛小説として完結しても良かったのに、サスペンス的なラストになったのは残念。★2

2017/11/21

B-Beat

◎ブラック・ボックスを読んでから要チェックしていた作家さん。面白かった。中編が2編。いずれも海外での単身赴任経験が影を落とす企業戦士が絡む。2編とも冒頭から序盤にかけてある意味ありふれた平穏な日常から物語は進む。後半になって突拍子もない状況へと急変していく展開に少し戸惑いながらも一気に読めた。その展開は十分に妥当的なリアル感というか十分ついていけるという感じ。この作家さん、中高生時のクラスメートの女性徒のような名前だけど、その作風は劇的であり現代社会の真相にも鋭く踏み込んだ作品が多いようだ。本棚新設。

2014/03/18

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