シャクチ
シャクチ / 感想・レビュー
かっぺ(こと悩める母山羊)
うーん面白い。大河ファンタジー。文明は争いを産むが故に、忌避されるヤマトから中華文明に送り込まれたシャクチ。秦から楚漢戦争、衛氏朝鮮の建国に、文明の侵略に抵抗する勢力に与して暗躍する。蛇の化身シャクチ。繰り返される争いに嫌気がさしたシャクチの最期が壮絶だが爽快感がある。
2013/09/29
unknown
これは滾る。アジア大陸版コナン・ザ・グレートなヒロイック・ファンタジーにして、血沸き肉躍る重量級時代小説。古代中国の重要な転換期に現れ、その身をもって全力で抗う筋骨隆々の超人的蛮人シャクチ。彼の豪快な言動に呼応するが如きストーリーの破格さ強靭さに一挙に引き込まれる。荒山作品お約束の朝鮮妖術は勿論、次々にブチかまされる数々の展開が悉くエンタメとして昇華されていて、痛快、痛快また痛快。参考文献にハワード、ライバー、ラムレイの著作が入っているのも納得。コナン・シリーズや骨太伝奇小説好きなら問答無用で読むべし!
2012/09/25
魔魔男爵
徐福は伝説の蓬莱島に漂着した。そこは蛇神アマテラスを崇める者が棲む野蛮未開の地であった。彼らはこの地をこう呼んでいた、「ヤマト」と!ヤマトの長は、徐福が来た大陸国家が、文化伝播文明開化の名目でヤマトに侵略戦争を仕掛けてくると判断し、息子サメマをテロリストとして大陸に送り込む。蛇の能力(脱皮して普通人の3倍の寿命を持つw)を持つシャクチとして覚醒したサメマは、秦の始皇帝暗殺、楚漢戦争介入、朝鮮乗っ取り、漢の武帝軍と戦うキンメリア(マジ出て来る)軍支援と奔走する。戦いの果てにシャクチが下した判断は…。燃え作品
2013/08/27
辺野錠
いつもとは違って古代を舞台にした荒山徹作品。柳生やパロディは出てこないけどそれ意外の朝鮮に妖術に怪獣といったお約束は押さえられてるよ! 太公望=○○○は腰が抜けるかと思いました。フジリュー先生もビックリだ。中国史には詳しくないけど面白かった! 敵になったり味方になったりする張良との関係が印象的でした。特にラストがベタなシーンながらもかっこいい。最初に出てきたやつもそこで再登場をするとは思わなかった。参考文献のブライアン・ラムレイとかロバート・E・ハワードがどんな感じで影響を与えたのかが気になった。
2012/01/28
春風
これは傑作。始皇帝から武帝あたりの中国(とその周縁世界)を舞台にした剣と魔法のヒロイックファンタジーで、蛮人の主人公はコナンそっくり。久々に『柳生陰陽剣』の頃の有無を言わせぬ面白さが戻ってきた。
2012/01/02
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