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ココロ・ファインダ

ココロ・ファインダ

ココロ・ファインダ

作家
相沢沙呼
出版社
光文社
発売日
2012-04-18
ISBN
9784334928216
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ココロ・ファインダ / 感想・レビュー

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ひめありす@灯れ松明の火

一眼レフの中には鏡があるの。鏡が映し出した私、上げている手は右手?それとも左手?ファインダ越しに見た貴女の笑顔、その笑顔は本物?それとも偽物?名カメラマンが揺らすコンプレックス、恋をした少女の映し出されない幸せオーラ、雑誌の頁を捲るようにフィルターを取り替えるように見つけられない『わたし』、才気溢れる少女を照らすおぼろな光。時には嘘を、時には誠を。光を増幅させ、宵を生き生きと甦らせ、永遠の一瞬を切り取るココロ・ファインダ。仄暗い泉から浮かび上がる世界は二眼レンズ越しよりも少しだけ近くて、少しだけ美しかった

2013/05/08

ちはや@灯れ松明の火

シャッターが刻む刹那のきらめき、こぼれる笑顔、そばにいても見えないあなたのココロ。はしゃぎながら構えるカメラ、可愛いあなたが眩しくて、嘘で固めた自分が哀しくて、鏡に映る姿から目を逸らす。自分だけに見える景色をうまく表せずに呑み込んだ声、たった一言が苦しくて。何より近くても見つめられない歪なわたしのココロ、ファインダ越しに覗き込めば、プリズムの反射がささやきかける。あなたの涙は、わたしの痛み。光が、届いた。ほんの一瞬、世界がわたしだけに向けてくれた微笑みを焼きつけよう。かたちにして、あなたへと伝えたいから。

2012/08/09

紫 綺

写真部女子一人一人にスポットを当てて、高校生ならではの心情を描く連作短編。心をキューッと締め付けられるくらい痛い場所から、クラブの友人たちによって救われていく過程が秀逸。高校時代って、色々なことで苦しんでいたんだな。今も昔も変わらない…。

2012/07/24

ダイ@2019.11.2~一時休止

男性作家なのに4人のJKを主人公にした青春小説に薄らと日常の謎を織り交ぜていてイイ。

2014/06/06

七色一味

読破。1/1000秒を切り取るカメラ。女の子のココロは、一瞬一瞬でその様相が移り変わっていく、その場面場面の切り取り方はまるでカメラのようだけど、それが積み重なり、連続して女の子の心象風景は作り上げられていく。それは、1/1000秒では短すぎて、ピンホールカメラのように長い時間をかけて、やがて印画紙に像を結んでいく。各編が一瞬を切り取るデジタルカメラなら、作品全体は、丸い光の点で構成されたピンホールカメラの写真のように、淡くて滲んでいて、切なくなるようなココロを映し出している。

2012/07/01

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