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灰色の犬

灰色の犬

灰色の犬

作家
福澤徹三
出版社
光文社
発売日
2013-09-19
ISBN
9784334928971
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灰色の犬 / 感想・レビュー

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Satomi

父は警察官、息子は多重債務者。そこに繋がる暴力団員。警察官とヤクザとが絡む警察小説&貧困ビジネスを扱った社会派小説。息子のバカっぷりが酷い。仕事はすぐ辞めやる、パチンコに何万も突っ込む、キャバ嬢にうつつを抜かす…好きでもない女の家に転がり込み、あげく借金を踏み倒すという判断を簡単に下し、そして裏切られる…アホか…。私はダメな男に弱い、すぐ甘やかす。けどこのバカ息子はダメだわ~。ラストで少し更生しそうな雰囲気もあったけど…嫌いだーイライラ(`д´!!!)

2016/04/25

ゆみねこ

警察官の父と失業中の息子、そしてヤクザなのに何故か憎めない男。転落した3人の人生が重苦しく、中々読みにくくて半分くらいでリタイアしようかと思ったほど。後半物語が一気に展開してからが面白くて一気読み。「東京難民」でも感じましたが、転落する若者がリアルに描けていて興味深かったです。

2016/02/07

きさらぎ

警察組織の中で冷遇される刑事と借金地獄に陥ったその息子、冷酷になりきれないヤクザ…。三者の暗い転落人生が交互に描かれ、前半は辟易。歯科治療の場面がやたら詳細かつ多くのページを割かれていてウンザリ。残り100ページ位になって急展開で一気に読了。特にラストの1ページにはニンマリ。うまいページ配分だと思った。

2016/01/25

Tsuyoshi

久しぶりの福澤作品。キャリアが長いものの冷遇に甘んじていた五十過ぎの警察官の片桐とヤクザの刀根が上役の指令に対して相互協力して事に及ぶが上手くいかず、追放の危機に追い込まれてしまう。一連の指令が組織から消すための罠だった事に気付き、手を組んで復讐に転じる。物語前半は片桐の息子(凌平)のダメ人間ぶりばかりが目立ってグダついた印象だったが、罠に気付き復讐に転じる所から俄然テンポアップして引き込まれて読めた。刀根家のやり取りは微笑ましく、笑わせてもらった。

2017/08/30

reo

著者の出身は福岡県やけど、この小説の方言は博多弁やのうて、小倉か行橋あたりの言葉かも。この九州を舞台にした地方色豊かな言葉がリアル感満載。刑事片桐誠一とこの刑事のヘタレ息子遼平。それに紋々入れてる割に歯医者がからっきしダメなヤクザ刀根剛。序盤はこの三人がそれぞれにストーリーをリードしてゆく。そして終盤誠一は監察から依願退職か諭旨免職かの選択を迫られ、遼平は町金に追い込まれ200万円の借用書を書かされ、刀根は2000万円作らないと赤字破門へと。もう3人が3人とも絶体絶命!このダメさ加減が癖になる。面白い!

2019/04/05

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