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雨のなまえ

雨のなまえ

雨のなまえ

作家
窪美澄
出版社
光文社
発売日
2013-10-18
ISBN
9784334929053
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雨のなまえ / 感想・レビュー

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ミカママ

なんて素敵な短編集。雨を主題、副主題にした5編のどれも好きだけれど、『記録的短時間大雨情報』はまさに直球ど真ん中でわたしの心に響いてきた。読みながらギリギリと心臓にヤスリをかけられる感じ。わたし自身は決して彼女の生活に近いところにいるわけでないのに、彼女の気持ちに寄り添い、肩を抱いてあげたくなるのはなぜだろう。窪さんの描く女性主人公たちは、いつもそんな気持ちにさせてくれる。

2018/01/11

めろんラブ 

「震災後小説」の意味合いも含んだ短篇集。鬱々とした世界を容赦なく描き出す窪さんの覚悟に、とにかく感服。昨今、作品自体の個性・持ち味よりも、(イヤミス等を除き)読み心地や読後感の良いものが支持されがちな風潮のなか、勇気のある稀有な作品に出合えた喜びがありました。R-18文学賞出身であるためか性描写が生々しく、少々露悪的にさえ感じる部分もありましたが、生き物としての切実さや滑稽さをえぐり出すための必然だったのかもしれません。ときには思う存分どんよりしたい、そんなあなたにオススメ♪

2014/02/12

ダイ@2019.11.2~一時休止

短編集。ブラック系で微エロ。ゆきひらが一番よかった。

2016/02/04

みんと

たとえ暴力ではなくても人は人に傷つけられる。 身近な人間からの残酷な言動、無関心。 いつ終わるのかもわからない、這い上がることもできない。 そこで、もがき、壊れてゆく人がリアルに描かれている。 人の心の弱さは、時として狂気を導き、そこからあっという間にもろく崩れ落ちてしまいかねない、そんな危うさを感じた。

2015/02/08

文庫フリーク@灯れ松明の火

ミキサー食を体験した方はいらっしゃるでしょうか。食品(例えば魚の煮付け等)をミキサーにかけ、ペースト状にしたもので、高齢者や嚥下障害の有る方が飲み込みやすく、むせ込みや誤嚥しないよう工夫された食事なのですが。独立した短篇5作収録の『雨のなまえ』ミキサー食同様、見た目では味の想像ができません。「雷放電」「ゆきひら」見た目は柔らかなグリーンのペースト。レッシング使ったサラダで、最後に予想外のエグみが強烈に立ち上る。他の作品も、素直に美味い!と言える味では無く、スパイスや苦みの効いた大人の味でした。個人的好み→

2013/11/21

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