ないたカラス
ないたカラス / 感想・レビュー
藤枝梅安
幼馴染の弥吉と三太。家出して諸国を流れた弥吉が江戸に戻ってくると、三太が幼いころと変わらぬのんびりした人の良さを保っていた。二人で破れ寺に住み着き、三太を坊さんに仕立てて、「千里眼」を持つと吹聴し、小金を稼ぐ。そうとは知らない人々が相談事を持ち込み、弥吉が諸国放浪の間に身に着けた「技」で、事件を捜索し、あたかも三太が千里眼を持っているように話を作る。登場するのは皆クセのある人物ばかり。「川上一郎太」という同心が出てくるが、「居眠り磐音」シリーズの「山下一郎太」のモジリか。軽く読めるが、印象は薄い。
2015/04/19
初美マリン
人物像の設定が、意表をつく。なかなか面白い組み合わせで、相談にのるが、後日談を含め読み物として面白い!
2018/10/07
BlueBerry
序盤は現代の新興宗教ものにちょっと似た感じもあって楽しかった。素材はかなり良いと思ったんだけれど色々と勿体無い感じがありました。人情物にしてしまうのかミステリー色を強く出すのかメリハリを付けた方が楽しめたと思います。ラストも曖昧な感じでスッキリしなかった。序盤◎中盤○ラスト△
2014/06/11
万葉語り
本編の後にある後日談が一番面白かった。千里眼の和尚と寺男の幼馴染コンビはどこに行ってしまったのだろう。こういう終わり方もいいと思わされる作品でした。2023-126
2023/09/30
フキノトウ
面白い作品でした。偽坊主と寺男に扮した二人が、いかさまの千里眼騒動を巻き起こすお話。謝礼をせしめるために始めたいかさまが、人の為になっていって裏で糸を引いている皮肉屋で寺男役の弥吉は実は人が良いんじゃないかと思った。
2014/08/13
感想・レビューをもっと見る