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恋する狐

恋する狐

恋する狐

作家
折口真喜子
出版社
光文社
発売日
2014-08-19
ISBN
9784334929640
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恋する狐 / 感想・レビュー

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みかん🍊

踊る猫に引き続き素敵な作品でした。9編の短編のうち「いたずら青嵐」の蕪村が少年に話す、おもしろいことでもないやろかと言うてるんが一番だめや嫌な事でも笑いとばすして何でも面白がらないとだめというのが、成る程なと反省させられた、「ほろ酔い又平」には今話題の若冲が出てきて、タイプの違う蕪村と若冲の絵について語られるのが興味深かった、表題「恋する狐」も切なく美しく素敵です。表題が示すように前回より恋愛指数高めの今作も良かったです、表紙のイラストもまたかわいい。

2016/06/10

mocha

『踊る猫』よりさらに筆が乗ってきた感じ。今回は春夏バージョン?どのお話も情景が美しく目に浮かんでくる。川面にとび違う蛍、青嵐が吹き過ぎる通りの様子、妖刀「鈴虫」のりーんという音などなど。旅に出る前の、蕪村の生い立ちが伺い知れる話もあった。つらい思いをしたからこその懐深い人柄なのだな。そして、今作のスペシャルゲストは若冲。いつまでも浸っていたいような大好きな世界だった。

2016/04/29

はる

とても良かったです。人も、人でないものも、みな優しい。優しさに溢れた物語。与謝蕪村がふと出会う、少し不思議な出来事を描いた連作集の続編。前作よりも暖かい雰囲気が増した感じがします。日本の四季の描写も美しい。何より、のんびりとした蕪村のキャラが秀逸。癒されます。続編があればいいなあ。

2015/08/28

nico🐬波待ち中

蕪村の周りの、ちょっと不思議で温かい気持ちになれる短編集。前回の『踊る猫』と違い今回は蕪村の絵に因んだ物語。短編の中で「虫鬼灯」「鵺の居る場所」は切なくて温かさがじわじわ染みて泣けたけど、一番は「箱の中」。亡き祖母の部屋の天井裏から出てきた一つの箱。おりんが我慢できずに開けてみると…。若い頃の祖母が心の中に小さな箱を隠し持ち必死で明るく振る舞う姿に泣けた。その箱の中で小鬼がけらけら笑いながら見守ってくれている…。若冲曰く、蕪村の絵は見る側に色々想像させる力があるという。蕪村の「伝わる」絵を私も体感したい!

2017/03/04

papako

蕪村さんシリーズ2冊目。うん、すごくよかった。なんだろう、1冊目よりすごく楽しめた。かなり短い短編で、すーと入ってきて、すーと消えていくような読み心地。蕪村さんが出会う、少し不思議なお話たち。『燕のすみか』『鈴虫』『箱の中』『ほろ酔い又平』がお気に入り。いや、どれも良かったんですけどね。また会えるかしら?

2021/07/02

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