女の小説
女の小説 / 感想・レビュー
きりぱい
言うなら、女の書いた小説を語る、である。ミステリの題に名品が多い話で『女には向かない職業』が挙がり、「それなら女に向く職業は何か。言ふまでもなく小説家である。」とくる。夢想に長けている云々、男には描けない何かで女の書く小説の方が好みらしく、紫式部から樋口一葉、コレット、バイアット、ウルフ、オースティンなど17名の推しの作品が並ぶ。アゴタ・クリストフが入っているのも珍しい。好きで推しているのに、惜しいところを分析していたり、へえ!と思うことも多く、読みやすいのに濃くて面白い。和田誠氏の挿絵も楽しい。
2012/04/19
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