こころに効く小説の書き方
こころに効く小説の書き方 / 感想・レビュー
Jima
再読。なぜ小説を書くのか。好きだからでは弱い。読者サービスが必要だし、新しいものが求められる。 既存のパターンにはめるだけなんて、カラオケうまい人と同じ。なるほど。実存と構造の理解に努めた1度目、2度目は勇気をもらった。☆自分も2度ほど書いたけれど一次も通らず…。挫けた…。ありきたりなファンタジー。どこかで見たような。『ベストを尽くせ』たか…主人公と一緒に悩んだか…ストーリーに駒のように人物がふりまわされ、葛藤も浅い。一回きりの人生を、社会のなかのひとりとして描くどころか、実存としての人も描けなかった。
2016/09/22
Jima
読みやすく、分かりやすい。早稲田の講義録・3部作とダブるというか、凝縮版のような本でした。実存と構造で、深くておいしい小説を書こうというお話し。翻訳調の文章を日本語でないと否定するけれど、村上春樹さんの文章は自分は好きです。☆『小説は人生の指針として役立つ』『小説が盛り上がるのは実存として生きはじめる瞬間』『個人的な恨みや悲しみから離れて、大きな運命の中に置かれた人間…包み込んでいる世界に目を据える…構造的視点』『不運を幸運と感じることができる、これが作家です。…書くことはすなわち、生きることです』
2016/09/17
蘇我クラフト
パソコンの説明など、わかっていることも説明してくれることで、初心に戻れる気がします。 図書館に小説を書く、というコーナーがあり、そこから一冊、手にとったものでした。 日本人なのだから日本語をきちんと書こう!この呼びかけは普段の私たちに必要だと思います。ネット用語などで短くなってきてしまった言葉をまたきちんと使えるように、小説をかかない人でも読んでみてほしいと思う一冊でした。
2015/07/11
ころも
実存と構造。本当っぽさとパターン化。キャラクターが出来れば物語は転がっていく。なるほど書かれていることは経験上思っていたことだけど、それを理論として理解できた。世界や日本における文学の流れの知識も得られた。
2019/09/13
cotoco
小説でも漫画でも映画でも、多くの人に愛される物語は、①登場人物のキャラが立っていること。②世界観が壮大だが、整然としていることによって安定感のある奥行きと広がりを持っていること。③次はどうなるの?と続きが気になって仕方がない物語展開。この3点を考えていたのですが、それに名称をつけて、より論理的にわかりやすく説明して下さった本だと思いました。少しファンタジーを軽視しているような物言いが多少気になりますが、プロ意識と小説の本質については深い思想を持っていらっしゃる方だと思います。いい刺激になりました。
2014/08/27
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