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日本語のゆくえ

日本語のゆくえ

日本語のゆくえ

作家
吉本隆明
出版社
光文社
発売日
2008-01-01
ISBN
9784334975326
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日本語のゆくえ / 感想・レビュー

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amanon

概ね興味深く読めたけれど、どこか新味に乏しいというのが、正直なところ。既存のアカデミズムに囚われない自由な発想や論考というのは、魅力的ではあるけれど、やはりエヴィデンスベースドという観点からすると説得力に欠けるのは否めない。そこは本人も自覚してあえて戦略的にやっており、それが売りでもあったのだろうけれど、今後検証が必要なところという気がする。とりわけ興味深かったのは、やはり最後の現代詩論か。この時代にあれだけの詩人が存在しているというのがまず驚き。また、その詩人達に自然が欠落しているという指摘も新鮮。

2020/06/30

amanon

本書を登録するまで、既読書と言うことに殆ど気づかなかった(笑)。しかも、その印象は初読のときとほぼ変わらず(苦笑)。やはり、とりわけ興味深く読めたのは、最後の現代詩論というのも同じ。現代詩という一見ニッチなジャンルで創作活動を行なっている人が意外と多いのにちとびっくり。ただ本書が出たのが十数年前なので、また状況は変わっているのだろうけれど。それから、『源氏物語』の文学性を認めながらも、「退屈」と切り捨ててしまっているのには、ちと違和感を覚えたが。確かにそういう側面があるが、それでも十分面白いと思うが。

2023/12/24

yamikin

若い人ほど吉本隆明に触れるべきだ。詩を書かない者ほど彼の文芸批評に触れるべきだ。ある主張は論理的であるがゆえに説得力を持つものでは決してないことに気付かされる。文を追うという意味では速攻で読めるが、本当に「読めている」のかが不安で仕方がない本。

2011/06/27

ophiuchi

共同幻想論を読んで興奮した昔を思い出した。でも文学論も含め、述べられていることは案外普通に感じた。自分の感性が変わったってこと?

2010/08/04

水森

今の20代・30代には、過去も未来も、もしかすると現在すらなくて「無」である、という部分に撃ち抜かれた気がした。全くもってその通りな自分がいる。もっと、もっとゆっくり色んなことを考えたり触れたりする時間が欲しいのに、時代の速度がそれを許さない。

2015/09/21

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