差し出し方の教室
差し出し方の教室 / 感想・レビュー
よっち
人が本の場所に来ない時代に人がいる場所へ本を持っていく仕事を積み重ねてきたブックディレクターが、各界の差し出し手の元を訪ね、距離を越えて届けるためのヒントを探る一冊。博物館や動物園、WEB世界やワインバーなどの異業種の見せ方、伝え方なども取材しながら、城崎温泉と万城目学さんの本の関係、病院や子供相手の本の差し出し方など、コロナ禍でさらに遠のいた人との距離感の中でどう本を届けるのか、相手に向き合ったその真摯な取り組みや試行錯誤には、様々なヒントやはっとさせられるこような発見があったなかなか面白い一冊ですね。
2023/02/09
小太郎
幅充彦さんの「幅書店の88冊 あとは血となれ肉となれ」を読んでブックディレクター、選書家という職業があるのかととても興味を惹かれました。今回は選書だけではなくてどうやって本を差し出すのかと言う話です。本だけではなくて博物館、動物園、デジタルコミュニケーション、ワインバーなどの異業種での差し出し方をベースに本の伝え方を見直すというお話、城崎温泉の成功例や病院や子供たちへの本の関りを中心の話でした。私みたく無理に読ませるのはいけないんだと反省(笑)★3.5
2024/06/11
にゃおこ
コスパ、タイパが求められる超情報化社会の中、本の魅力や力を信じ、押し付けることなく差し出す方法を探求されている著者。ブックディレクターとしての考え方やどんなことをされてあるのかを知りたくて読みました。
2024/05/08
*
何年ぶりかに本を開いてもらう。そして、たまには読書もいいな、と思ってもらう。その瞬間のため、あらゆる可能性を想定し、思考し、伝える。コミュニケーションの量と質を、ここまで上げなければならないのだと圧倒されました。かくいう自分は、まだ自身の差し出し方も、世界観の見せ方も、全く分かっていない。その現実に打ちのめされた。"自分が誰かに何かを伝えたいと思ったら、その誰かの愛する世界を学ぼうと思う姿勢が欠かせません。"(P.184)
2023/10/01
akarick777
ブックディレクター幅さんが手がける、本のあるスペースは、どれもとても魅力的。その幅さんが、どんなことを考えて場所づくりをしているのかがよくわかる本。好きなものを発信していく時代だからこそ、どう差し出すかってとても大事。
2023/03/31
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