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利己としての死 (叢書・死の文化 8)

利己としての死 (叢書・死の文化 8)

利己としての死 (叢書・死の文化 8)

作家
日高敏隆
出版社
弘文堂
発売日
1989-11-01
ISBN
9784335750076
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利己としての死 (叢書・死の文化 8) / 感想・レビュー

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茶幸才斎

個体は種の存続に利する利他的な行動を進化させる、という動物行動の伝統的な考えを否定し、個体は自己の遺伝子を次世代に多く残そうと利己的に行動していることを、包括適応度の概念を用いて説明している、ドーキンスの利己的遺伝子仮説の概説本。最後に申し訳程度に個体の「死」の意義を論じている。ドーキンスは、個体を遺伝子の乗り物に過ぎないと云った。私は、個体は生殖細胞を包む繭に過ぎないと思う。高度に進化した動物も、その本体は生殖細胞、つまりは一倍体ゲノムを持つ単細胞生物である。我々は、自律的に動く繭をまとった細菌である。

2019/06/08

未来来

個体の死に対する動物学の概念の転換について、具体的に文献を引用しながら紹介しています。グループ淘汰説から利己的遺伝子説へどのような段階を踏んで変わっていったのかがわかります。わかり易く、読み易いですが、動物行動学や進化論の本を既に幾つか齧っている人には内容的に目新しい所は無いかもしれません。それでも一連の流れを改めて把握するには最適そう。あるいはこれを入り口に引用文献に向かうというのもありでしょう。《大学図書館》

2009/09/09

真黒コスモス

乱暴に要約すると生物は「種の存続」なんて高尚な目的ではなく、遺伝子が生き残るように生きている…遺伝子の視点で見れば、己が死ぬことすら利己になる。遺伝子どんだけ黒幕やねん。という本。遺伝子に意思っぽいものがあるとすれば、なぜそんなに生きようとするのかが不思議だ

2015/10/07

金吾

自分の遺伝子を残そうとする本能は動物の行動や戦争等死に直面した時に性欲がますという話を聞くと正しいように感じます。

2019/09/05

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