1945:もうひとつのフランス 別巻 奇妙な廃墟
1945:もうひとつのフランス 別巻 奇妙な廃墟 / 感想・レビュー
Entrog
いわゆるコラボラシオンやファシズムなどの運動に直接間接にかかわった七人の作家の評伝集。鍵となる「反近代」と「反ヒューマニズム」という概念が曖昧で有効に機能しているとはあまり思えないのだが、各人の思考を革命や戦争など具体的状況のもとに捉えようとしている本書の価値を下げるには至らない。放蕩、集合的狂熱、差別の快感。現代の禁忌を犯すことでなんとか生命の充実を取り戻そうとする、初めから挫折を運命づけられた人生をあえて生きた人たちの記録とでも言えば良いか。こういう文化的ファシストは日本にいただろうか。
2016/09/29
放蕩息子
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2013/08/27
ゆうむ
「ナチ狩り」によって歴史から消されたフランスの対独協力文学者たちを描いた評伝要素も大きな評論。確かに噂通りに力の入りまくったデビュー作。「パンク右翼」の原点か
2017/03/11
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