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地下室の殺人 世界探偵小説全集 (12)

地下室の殺人 世界探偵小説全集 (12)

地下室の殺人 世界探偵小説全集 (12)

作家
アントニイ・バークリー
佐藤弓生
出版社
国書刊行会
発売日
1998-07-01
ISBN
9784336038425
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地下室の殺人 世界探偵小説全集 (12) / 感想・レビュー

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koma-inu

探偵シェリンガムシリーズ。新居に越してきた新婚が、地下室で見知らぬ女性の死体を掘り出す。序盤はモーズビー警部の捜査、中盤はシェリンガムの作中作が挟まれます。犯人や謎はバークリーとは思えない程オーソドックスで、作者に慣れると少し拍子抜け。それでもラスト1頁のシェリンガムのブラックな解決は強烈。本シリーズは探偵シェリンガムvsモーズビー警部なのだという事を、再認識させられました。一見さんお断りのシリーズなのでしょう。

2022/04/03

ちどり

新婚夫婦が越してきた新居の地下室に女性の遺体(妊婦)が埋められているのが発見され、身元を探す手掛りがなく半年過ぎた頃やっと情報を手に入れるモーズビー。調べていくうちに被害者は、ロジャー・シェリンガムが短期代行授業をした学校の関係者だったため、ロジャーに話を聞き、学校を題材にした草稿(途中で飽きたフィクションらしいが、ほぼまるごと学校の出来事が書いてある)を読ませてもらい(ついでに、被害者当てゲームをしてロジャーは当てた)いかにも犯人らしい元彼(現在校長の娘と婚約中)がでてきて事件解決にみえたが…

2017/09/13

本木英朗

英国の黄金時代本格ミステリ作家のひとりである、アントニー・バークリーの長編のひとつである。俺は東京にいたころに3回読んでいた。新居に越してきた新婚早々のデイン夫妻が地下室から掘り出したのは、若い女性の死体だった。被害者の身元も分からず、捜査の糸口さえつかめぬ事件に、スコットランド・ヤードは全力をあげて調査を開始した。モーズビー首席警部による〈被害者捜し〉の前半から、名探偵シェリンガム登場の後半に至って、事件は鮮やかな展開を見せる――という話だ。もちろん真犯人も真相も分かってはいたけど、(→)

2024/03/01

kyoko

ロジャー・シェリンガムは事件を解決するのかしないのか、いや犯人を暴きたいのかそうでないのか、という根本的な疑いを持って読まないといけない。そして案の定・・・最後はそうきましたか。真っ当な捜査をするモースビー警部に対し、犯罪を成立させるためにはどうするか、と逆から考えていくロジャーの捜査法がおもしろい。このシリーズ、市内の図書館にはあと何作あるんだろうか。そろそろ他市の図書館にリクエストだわ。

2021/09/25

bapaksejahtera

1932年の作品。空き家だった家から死体が発見される。ロンドン警視庁は捜査を開始。中々遺体の身元が割れない。ようやく郊外の寄宿学校の従業員が浮かぶ。この学校を舞台とした案を練っていた素人探偵作家が登場、ユーモア仕立ての同草稿が披露される。これにより濃厚容疑者がに浮かび、ハウダニットのやや冗長な小説展開となる。最後にこれが俄然フーダニットに変化する。本全集諸作品を余り読んではいないが、その中では最も好感の持てる作品となった。著者には此の素人探偵物が幾つかあるようだが、シリーズにするには無理な設定とも思うが。

2022/01/07

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