ランプリイ家の殺人 世界探偵小説全集(17)
ランプリイ家の殺人 世界探偵小説全集(17) / 感想・レビュー
本木英朗
ニュージーランドで生まれた黄金時代本格ミステリ作家のであるナイオ・マーシュの長編のひとつであるのだが……うーん、なんか今回はぜんぜん読めなかったです。2000年に1度読んでいた時はよかったのになあ……。また今度、3回目に挑戦かな、トホホ。とりあえず以上です、ハイ。
2024/11/10
翠埜もぐら
殺人犯に翻弄されるのはミステリとしてはよくある話ですが、容疑者一家全員に振り回されるのは珍しい。しかも金詰りの上流階級の家族にしては年齢層低め、仲良し、家長のお父さんは「真実を話しましょう」と子供たちを諫めるし。容疑者なのに育ちの良さか滲み出ていて笑ってしまいました。一昔前のヨーロッパ上流階級の人たちは、お金がなくても「働く」と言う認識がないのはオースティンの作品なんかでもよく出てきますが、デフォルメするとこうなるんだ。ここまで突き抜けると微笑ましくなりますね。身近にいたら大変だけど。
2021/05/30
UPMR
アレン警部シリーズ。およそ殺人とは無縁な、楽天的な上流階級の一家のもとで起こった殺人事件という内容で、名前の通りウナギのようにのらくらしたこの家族の人となりにどこまで好感と興味を覚えるかが評価の分かれ目。個人的には興味は持てても好感は作中人物達ほどには覚えなかったかな。一瞬の隙をついての犯行なので各人の位置関係や行動の把握が少し複雑なのだがそのわりに犯人の意外性はそこまでないのがもったいない。地味ながらトリックはよくできていると思う。
2023/03/12
madhatter
推理は手堅い。殺人の状況もインパクトがあり、魅力的。だが、最も魅力的なのは「左巻き」のランプリイ一家である。フワフワと現実離れした、そして一枚岩の一家の存在自体が、最大のミスディレクションと思う程だ。左巻きであっても馬鹿ではなく、彼等なりに知恵を使い、アレンをよりも読者を煙に巻く。そしてその様は、決して不愉快ではない。一枚岩であるが故に、内部での人間関係などないに等しい(だって一心同体なら、そんなものが成立しようがないでしょ?)一家VS外部という構図の描き方も、例えばクリスティなどとも一味違っていた。
2011/11/05
yunomi
エレベーターの中で殺された被害者の頭部には陥没があったのだが、それは壁面に並んだ突起がめり込んだものらしい。何だその突起っていうのは。怖すぎる。そんなエレベーター見た事無いし。
2013/11/07
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