世界×現在×文学作家ファイル
世界×現在×文学作家ファイル / 感想・レビュー
aoneko
偶々開いたページに「どうしてあなたはもっと普通になれないの?」とあってついドキリとする。「僕が興味を持てない事はただ一つ、事実だ」は、確か他所でも聞いたなぁとにやり。あれ、顔出しNGじゃなかったんだ、なんて作家もいたり、実はここは当時付き合ってた彼女の為に書いたんだ..とゆう微笑ましいのか、はたまた知らんがななのか、やっぱり微笑ましいのかなエピソードもあったり。手元にあるとなんとなく嬉しい一冊。難点は、96年発行だからか、紙から古めかしいにおいがする。
2013/12/22
三柴ゆよし
現代作家118人を紹介するブック・ガイド。その内、既読の作家はわずか21人。世界って広いなー、知らない作家はまだまだたくさんいるんだなー、という身も蓋もない感想くらいしか浮かびませんわな。日本人作家でとりあげられているのが、金井美恵子、高橋源一郎、村上春樹、笙野頼子、奥泉光、島田雅彦、多和田葉子、吉本ばななの8人というのは、うーん、納得いくようないかないような……。ともあれ、ブック・ガイドとしての有用性は高し。読みたい本が増えますよ。
2010/06/29
mstr_kk
高校生のとき、「ここに載っている作家の作品を読めば、世界文学の最前線がわかるんだ!」と思い、ずいぶん読み込みました。この中から知って、読んでみて好きになった作家も何人もいます。読み返してみると、あの頃から時間が経ってしまったことをつくづく感じます。
2016/01/09
gu
昔よくお世話になった。今読み返すとフラバルやペレーヴィン等翻訳の多い作家がマイナーな扱いで面白い。後は、当時はあの人も存命だったんだなあとか、あの事を告白してなかったんだなあとか。菅啓次郎の「かれらの作品を、まったくかけ離れた世界に住むぼくらが読み、それに敏感に反応するとき、いまある「世界」におびただしい斜線が引かれる。それは抹消の記号であり、同時に連結の記号だ。この斜線により「世界」に擦過傷を作り出すことこそ、「文学」の最大の仕事なのだ」という言葉は指針になる。
2014/07/08
Sleipnirie
世界中の現代(といってもこの本出たの1996年だけど)で活躍する面白い作家118人を見開き2ページで代表作と作家自身について解説。マルケスとかオースターとか有名どころもいるけど大体マイナーっぽい名前。日本語に翻訳されてない作品も出てくる。珍しいのは日本や中国だけでなく朝鮮系(北朝鮮とか韓国とか在日)の作家も扱ってること。情報量も多く資料性も良いので、作品データの古さを気にしなければ2010年代の現在でも立派なブックガイドになるかも。この本の編者たちの対談によるあとがきもわいわいやってて楽しい。
2014/12/23
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