ハルーンとお話の海
ハルーンとお話の海 / 感想・レビュー
sabosashi
アラビアン・ナイト風の寓話。読みながら理解が追いつかないくらいのはみ出しっぷりのストーリー。そのほとばしるイマジネーションに乾杯。ときとして荒唐無稽のストーリーに挑んだ邦訳は、青山南。すっとんでるところが見事。要は、はまれるか、はまれないか、の差でありそう。
2018/12/20
よっし~
言葉の表現が奪われ、「沈黙」に支配されそうになった世界を救うべく、語り部シード・カーリファとその息子ハルーンはオハナシーの月に向かう。そこで彼らが見たものは……。 1992年に『真夜中の子供たち』で「ブッカー・オブ・ブッカー」賞(歴代のブッカー賞のなかの最優秀賞)に輝いたラシュディが、こんな作品を書くとは夢にも思わなかった。ヒンディー語と英語が混交し「ヒングリッシュ」で文章を書くといわれたラシュディの文体を訳す青山南氏の訳業も高度な軽業を見ている心地がする、出色の児童文学。
2019/12/18
バナナフィッシュ。
子供に向けて書いたものだから、かなり例外的な部類に入るだろう本作。柔らかい春風のような皮肉と、予想もしていない死角からポンポン出てくるアイデアたっぷりの生き物たち。切れ目よくストーリーが切れているのは、一晩で一章ということだろうか。つまり一気に読むものではないということです。
2017/05/26
takao
ふむ
2022/08/26
イッパイアッテナ
「ほんとうでもないお話がなんの役にたつ?」って言う人もいるけど、物語る力はすごい。抑圧から解放する力を持っている。そして、冒頭のエピグラフは切ない。読者もそうだが、著者もまた物語が連れていってくれることを望んでいる。
2010/07/05
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