妖怪図巻
妖怪図巻 / 感想・レビュー
ケイ
私が読んだのは横長なのだが、こちらしか見つからずに登録。文章を読んでて楽しいのは、やはり京極先生。絵は、同じ化け物でも古い【化物づくし】で画かれた方が、色も鮮やかでハッキリしている【百怪図巻】のよりいいな。化け物は、ぼやけてた方がいい。味があって怖さがある。この中のひとつが「幽霊」とは知らなかった。【百鬼夜行絵巻】は室町時代、 それまでなかった姿形の妖怪変化がいっせいに誕生。鬼的な姿は愛らしいが、坊さん的なのは、もれなくすけべオヤジに見えて気持ち悪い。「狗神」がいちばん好み
2021/09/01
keroppi
「虚実妖怪百物語」の表紙に出ている妖怪の絵が、ここにある。序は、火車。破は、赤口。急は、ぬっぺっぽう、ろくろ首、河童。その他、しょうけらは、こんなやつか。姑獲鳥は、かわいそうな姿。見ていて、イメージが広がっていく。それぞれの妖怪の解説も丁寧。
2016/12/09
まるぷー
妖怪の存在を科学的非科学的、そんなことを超越した一冊。ひょっとしたら、あの現象はこの妖怪の仕業(悪戯)かなとも思わされる。そして、妖怪に関する文献の歴史や背景も評され、日本人にとってこれらの妖怪たちは昔から身近なものだったのかとも感じた。図巻であるから、一頁ごとに一個体の妖怪が描かれ、見ているだけで楽しめる。ある意味でマニュアックな本かも知れないけど、手許に置いておきたいなぁって思う。
2017/10/29
テツ
妖怪は知的で文化的なモノ。描かれた彼らの真髄を読み取るには多方面な知識を必要とされる。……などという建前はどうでもよくて単純に興奮しますよね妖怪図鑑。文化的なモノであるからこそ令和の時代の文化には馴染めずに滅び去ってしまった妖怪も星の数ほど存在するのだろうけれど(納戸婆は納戸がなければ出現しようがないように)こうして情報を誰の目にもわかるように残しておきさえすれば残滓だけはこの世界にいつまでも。妖怪は知的で文化的なモノ。ありとあらゆる情報が凝集されたモノ。情報が消え去らない限りいつか蘇る可能性はある。
2020/05/01
Tanaka9999
2000年発行、国書刊行会の単行本。妖怪の絵と解説。妖怪の解説が楽しい。民俗学の領域なだけに、推測に推測を重ねる形となっている。この本でも著名でない妖怪は簡単な説明のみ。まぁ、著名妖怪でない妖怪は推測が容易であるということはありそうですが。
2023/05/29
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