野坂昭如コレクション〈2〉骨餓身峠死人葛
野坂昭如コレクション〈2〉骨餓身峠死人葛 / 感想・レビュー
tomo*tin
十六の中短篇を収録したものなのだが、とにかく表題作の破壊力が物凄い。死人の血肉を吸って咲く花(白く美しい)と、端的に言ってしまえば近親相姦を描いた話なのだが、短編とは思えないほど濃い。計算され尽くされた(と私は思っている)文章が、これでもかというほど濃密な死を匂わせる。エログロ爆弾の連続投下に流石の私も脳味噌がやられました…。それ系に免疫の無い人には絶対にお薦めできない一冊。私は好きですが。
2008/12/31
tyfk
「骨餓身峠死人葛」と文庫収録の「人情ふいなーれ」「同行二人」、「色即回帰」と文庫収録の「色指南」「花のお遍路」を読んだ。「色即回帰」は講談社文庫のが古本であるけど、この頃のはページに文字がぎっしりだなあ。
2024/10/12
どんどん
再読希望。本当に天才だと感じる。素晴らしい作家の条件は記憶力と、書きたい衝動を起こすトラウマを持っているかの2つではないだろうか。野坂昭如ぐらいである。一番すごさを感じる。
2015/04/12
ユーコ
「骨餓身峠死人葛」を読みたくて手に取ったのだが、凄かった!ひとつのコミュニティの盛衰をグチョグチョに濃密に描いたこの作品がたった40ページとは!グロテスクも突き抜けると神聖さすら帯びるのね。死人が咲かす美しい白い花のイメージが頭から離れない。「垂乳根心中」の衝撃もしばらく尾を引きそう。
2014/03/30
オミロン
骨餓身峠死人葛を目当てで読んだが、花のお遍路、垂乳根心中のインパンクトの方が強く困った。
2016/06/26
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