現代語訳・江戸の伝奇小説〈1〉復讐奇談安積沼、桜姫全伝曙草紙 (現代語訳江戸の伝奇小説 1)
現代語訳・江戸の伝奇小説〈1〉復讐奇談安積沼、桜姫全伝曙草紙 (現代語訳江戸の伝奇小説 1) / 感想・レビュー
きいち
「国書刊行会の3冊」の術中にまんまとハマった私です。それにしても、「桜姫全伝」の敵役、すべての悲劇の元凶である桜姫の母「野分の方」が素敵すぎます。強いわ色気はあるわ臨機応変だわ自分勝手だわ…、もう一番イキイキとキャラ立てて動きまくり。日本の物語は悪役が立つと面白い、というのは伝統なんですねえ。「安積沼」のほうはもう一つの伝統、主人公の美男子苛め。吉田秋生的な。こちらも悪役が元気で。須永訳、リズムがあっていい感じです。
2012/11/09
ベック
江戸の伝奇小説である。果たしてぼくに読むことできるんだろうかと、おっかなびっくりという感じで読み始めたが、たちまち引き込まれてしまった須永朝彦氏の現代語訳でこなれた文章の響きが心地よい。思わず声に出して読んでみたくなる文章だ。江戸の庶民は、こんな話を読んで楽しんでいたのかと驚いた。今では考えられない酷薄な人間がでてきて、悪魔の所業を繰り返す。江戸の時代ではこれが当たり前だったのだろうか。とにかく、読んでよかった。すこぶるおもしろかった。
2006/01/19
小心
安積沼のほうの挿絵は北尾重政さん。この人は山東京伝の浮世絵の先生なわけですね。桜姫のお話、才色兼備な良妻の野分さんが豹変ぶりに驚かされます。
2013/02/10
ないか
面白かった! 古語より全然読みやすいけど、ちょいちょいひっかかるね。京伝はほんといいなぁ。安積沼は、小平治の殺害のとこではなんかドキドキしたし、曙草紙では野分無双すぎて。ええ!?ってなったし。ほんと面白かった。いいなぁ、もっと訳してほしいなぁ
2013/01/31
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