外人部隊 (文学の冒険シリーズ)
外人部隊 (文学の冒険シリーズ) / 感想・レビュー
柳瀬敬二
プルーストの影響が強いと評されるこの小説の舞台は戦間期のモロッコ。時期としてはリーフ戦争のまっただ中のはずなのだが、アラブ人勢力は登場人物の語りの中にしか出てこない。あくまでも、フランス外人部隊の駐屯地での生活が中心に描かれている。外人部隊に属するのは、スパルタクス団の生き残りやロシア革命で国を追われた人々。現地のアフリカ・アラブ人をも交えればそこにはグローバルな世界が横たわっている。同じブルジョワ階級出身でありながら、プルーストの華やかな貴族社会とは対照的に社会の底辺を彷徨った作者の自伝小説。
2015/03/26
takao
ふむ
2024/03/17
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