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老魔法使い―種村季弘遺稿翻訳集

老魔法使い―種村季弘遺稿翻訳集

老魔法使い―種村季弘遺稿翻訳集

作家
フリードリヒ グラウザー
Friedrich Glauser
種村季弘
出版社
国書刊行会
発売日
2008-07-01
ISBN
9784336049834
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老魔法使い―種村季弘遺稿翻訳集 / 感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

この本はシュトゥーダー警部が活躍するミステリーという体である。しかし、ミステリーというよりも人の機微とタイミングの差が生み出した現象に対し、人がどれ程、アプローチを掛けられるかが考察されているように思えてならない。その為、ミステリーにありがちな論理的解決はない。日常によって現象自体が消滅したり、有耶無耶になる。ある意味、現実的なミステリーとも言えよう。だからこそ、冤罪事件が意外な結末へ変わる「シェルンプ・エルヴィンの殺人事件」と自己弁護から故人と戻らない日々への愛惜への変化が切ない「死者の訴え」が印象深い

2019/06/12

紅はこべ

デュレンマット以来のスイス作家。短編集とシュトゥーダー刑事ものの長編二編が一冊に収められている。短編集はシュトゥーダー刑事もの、外人部隊もの、ノンシリーズなど。種村季弘の訳文は決して読みやすくはない。長編は殺人を扱っているし、刑事も推理はしているけれど、ミステリというより、スイスの風俗や人間模様を描いたという感じか。多言語国家のスイスは、その人物がどんな言語を話すかが重視されるみたい。因みにシュトゥーダーは独語、仏語、伊語を話せるようだ。独語も標準独語とスイス訛りに分けられるみたい。

2015/09/10

takao

ふむ

2024/04/30

氷沼

スイスのシムノンと評されているクラウザーの、シュトゥーダー刑事モノとして短編を12篇、『シュルンプ・エルヴィンの殺人事件』『シナ人』を収めた一冊。地味である。かなりのボリュームがあるのですが、地味なので短編はともかく長編は読むのがキツかったです。

2015/06/22

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