電子本をバカにするなかれ 書物史の第三の革命
電子本をバカにするなかれ 書物史の第三の革命 / 感想・レビュー
樋口佳之
読んだのは「書物史の第三の革命」のみ/政治的主張が忌避される中で「革命」って言葉だけは多用されるなあ。ここにも。/最近、スキャン→OCR→テキスト読み(+誤認識修正)っていうデジタル写経みたいな事を試みているのですが、フォントとサイズの選択、行間の自由さ、誤認識修正のためにそれなりに文章に向き合っているなど、前準備があっても、目をしょぼしょぼさせて小さな細い文字を追うよりずっと良い感じ。仕事関係で三四十年モニターに向き合ってきたからかもしれませんが、電子本は高齢者にこそありがたいと思うのだけど。
2023/11/28
Susumu Kobayashi
書物史において、口承から書記へを「第一の革命」、写本から印刷本へを「第二の革命」とし、印刷本から電子本への「第三の革命」について論じた本。第一部「書物史の第三の革命」は書き下ろしだけあって統一感があるが、第二部以降は既発表の文章を集めたもので、いささかちぐはぐな印象を受けた(第二部の表題が本書の題名になっている)。電子本はスペースを取らないし、検索にも圧倒的に有利だが、物理的実態がないと人間は愛着やら何やら付随する感情を持てない。適度な棲み分けということで手を打つ(?)ことになるんだろうな。
2018/01/07
やす
さすがに古さは感じるが、電子書籍と紙の本との共存を目指して書かれた、先見の明がある本。 スマホが全く出てこないのは少し古いせいかな 第二部以降はバラバラな感じ
2019/01/18
Miyoshi Hirotaka
書物は口承から書記へ、写本から印刷本を経て電子化の時代に突入した。これは、電子本が残って印刷本が淘汰されるという単純な図式ではない。物質の本と物質でない本の二系統の共存時代の始まりであり、文字のない世界で口から口へと語り伝えられた口承文化の世界への回帰ともいえる。その中で、社会の知の水準を維持する使命、知に権威を与える機能、広大な無料情報を提供する機能を調和させることが必要だ。
2012/05/04
takao
ふむ
2019/12/05
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