上村一夫 美女解体新書
上村一夫 美女解体新書 / 感想・レビュー
ぐうぐう
未来に残っていく作品には、時代を先取りしたもの、あるいは、時代を感じさせない普遍的なものがある。そういう観点で上村一夫の絵を見た場合、どうだろう。上村の絵は、あきらかにある時代を感じさせる。昭和という時代だ。なのに、彼の絵は21世紀になって見ても、ハッとさせられ、胸打つ力を持っている。なぜか。きっと、21世紀になってもなお、人の奥底に眠る潜在的な昭和の記憶を刺激するからだろう。それは、平成生まれの若者にも、遺伝子レベルで受け継がれ、眠るものなのだ、きっと。(つづく)
2016/03/26
ヒロミ
何故「同棲時代」はあんなにヒット作なのに愛蔵版が出ないのだろう?是非きちんと刊行してほしい。昭和を駆け抜けた絵師・上村一夫の作品を大判で収録。上村美女50人の紹介は業が深い美女ばかりで圧巻だ。しかし同棲時代のヒロインは「飛鳥今日子」何やら暗喩的な名前である。それなのに主人公(今日から見るととんだDV野郎)「次郎」なんですよ!あっさり名付けすぎ!上村作品は大好きだけど女性の凄艶さに比べて男性が不細工なのが上村先生の思い入れの薄さを反映していてちょっと微笑ましい。「男はどうでもいいんだよ!」ってことですか?
2016/01/06
ラムネ
欠落と欲求とは、双子の兄弟かもしれない。欠落なければ欲求は生まれないし、欲求なければ欠落は感じられない。だから欲求と欠落があるところにこそ、本当の悦びがあり、生があるのだと思う。 情念の深い人が好きだ。毀誉褒貶あろうとも、何よりも情念濃きことこそ。自分にも当然そうしたことを求める。けれど最近、熱がないように感じられる。堕落も中途半端で小さくまとまり、馬鹿さ加減が失われている。 背徳という言葉が似合う絵だ。倒錯や猟奇的といった言葉も散りばめられる。欲情や血、火や花。いずれも冷たく、熱いものばかりだ。
2016/02/13
にきゅ
すごい絵師。読みたい漫画がたくさんあるけれど難しいかも。図書館で借りたけど、できることなら手元に置きたい。
2019/01/27
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