定本 夢野久作全集 第4巻
定本 夢野久作全集 第4巻 / 感想・レビュー
ぐうぐう
日本三大奇書のうち、唯一未読だった『ドグラ・マグラ』に挑む。読むと気が狂う、と噂される本書だが、読書中はその感覚に始終付きまとわれる。ミステリの体を取りつつ、己は何者か、という根源的な問いに対する探求の物語であり、ゆえにミステリでなければならぬという逆説もまた成立させている。本書がただならないのは(同時に奇書と呼ばれるのには)、「狂人の解放治療場」であったり、「胎児の夢」であったり、「心理遺伝」であったりとする理論が物語を支え、あるいは逆らい、翻弄し、現実を幾度も裏切り続けるからだ。(つづく)
2018/11/02
∃.狂茶党
* 三十数年ぶりに『ドグラ・マグラ』を読み始める。 とりあえず、文章練り上げてる。 読みやすいしわかりやすい。 これまで、作者が積み重ねてきた語りの文体がうまく機能してる。 以前は『ドグラ・マグラ』は、一気読みしてたんだけど、今回あまりページが進まない。
2024/03/10
OHNO Hiroshi
「近眼芸妓と迷宮事件」初めて読んだが、感動した。話の展開にぎょっとさせられた。この女性の「純真」とはこういうことだということを表している。「白くれなゐ」「骸骨の黒穂」笑ふ唖女」「ドグラ・マグラ」混沌、しかし今回はあまりこちらに迫ってこなかった。「堂廻目眩」「戸惑面喰」という漢字を当ててドグラ・マグラと読んでもいいだろうと、P120で書いてある。
2018/05/08
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