さらば、シェヘラザード (DALKEY ARCHIVE)
さらば、シェヘラザード (DALKEY ARCHIVE) / 感想・レビュー
ケイ
ぶっ飛んでてシュール。楽しい( ‘-^ ) ポルノ作家は、量産しなくちゃいけないから大変だ。しかもコンスタントに。しかし、そのうちに書けなくなる...、まあ当たり前だよね、そんなのばっかり、そうそうかけるわけない。その彼の苦労に付き合うのがこの読書。途中で気付いた2つのページ数。そして、さらに少ししてから気付いた小説の細切れ立体構造とでも言うべきもの。それだけじゃこんがらがるが、エッチなシーンが丁度いい緩衝材に。確かにこれは、ある種の傑作だわ。
2018/09/12
keroppi
【ドナルド・E・ウェストレイク誕生日読書会’22】ポルノ小説のゴーストライターが全く書けなくなった。とにかく何か書こうと自分の身の回りのことを書いたりする。ポルノ小説の基本公式に従って1章25ページ。それでも何度も同じ章が繰り返される。現実と小説の創作も入り混じり、書けない作家の苦労は続く。それが何ともコミカルでもある。最後の訳者あとがきを読むと、そうなんだとさらに面白い。このイベントに参加していなければ知らなかった小説だが、実に面白かった。
2022/07/01
hit4papa
スランプに陥ったゴーストライターが主役の、現実と虚構が激しく入り混じったメタフィクションです。主人公は、作家を目指しながらも鳴かず飛ばず。若くして妻子を持ち暮らしに汲々する中、元ルームメートでホンモノ作家からオフォーを受けます。それは、ポルノ小説を10日で一冊仕上げること。金に釣られて渋々、合意したエドですが、25ページから先に筆が進まない…。著者らしくはありませんが、お目にかかったことのない風変わりな作品ゆえに好み。ポルノ小説のフォーマットなど、ウェストレイク の小説作法が開陳されていて興味深いですね。
2021/05/19
Panzer Leader
スランプに陥ったポルノ小説のゴーストライターが延々と書けない理由や自分の体験談ばかりを綴って、現実と小説が混然として来るメタ小説。まあ好みの作家でも自分のテイストに合わない作品も有るという好例。出版前の様々な噂では「めまいを覚えるほどの傑作」「著者に殺意を覚えるほどの駄作」などと両極端。自分としては後者に一票入れたい。
2019/02/22
かわうそ
構成や仕掛け、やろうとしていることはすごく興味深いんだけど、メタ的な凝り具合が読んでいる間の面白さにあまりつながってこないのがつらかった…
2018/08/31
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