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火星からの来訪者: 知られざるレム初期作品集 (スタニスワフ・レム・コレクション)

火星からの来訪者: 知られざるレム初期作品集 (スタニスワフ・レム・コレクション)

火星からの来訪者: 知られざるレム初期作品集 (スタニスワフ・レム・コレクション)

作家
スタニスワフ・レム
沼野充義
芝田文乃
木原槙子
出版社
国書刊行会
発売日
2023-03-12
ISBN
9784336071316
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火星からの来訪者: 知られざるレム初期作品集 (スタニスワフ・レム・コレクション) / 感想・レビュー

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不見木 叫

表題作のやや粗暴にも思える結末が不穏。その他では「ヒロシマの男」が私的ベスト。これまで読んできた中で「似た作品」が特に浮かばないほどフォームレスな作風。詩集は訳の力もあってかレムの世界観を垣間見られる。

2023/09/15

たか

レムの初期作品集。どちらかというとファン向けかもしれないが、面白い短編もあった。表題作はファーストコンタクト失敗系で、レムが何度も書くことになる主題が既にあらわれている。火星人が最後まで得体の知れないところは良いが、切れ味はそこまで鋭くないか。『異質』物理法則は人間が決めた世界の捉え方のひとつに過ぎない。初期作品だがこの思想はまぎれもなくレム。『ヒロシマの男』1947年にポーランド人がこれを書いたという驚き。爆発の描写はさすがレム。戦争のやりきれなさと大量破壊の残酷さ、そしてサトウの言葉が痛い。

2023/07/12

はにまる

かねてから、「人間にとって異質な存在を、人間の思考の枠組みでは全く理解できない存在として描く」という点で、レムとラブクラフトの類似性を感じていたのだが、レムの最初のSFである表題作は、ホラー的描写が使われているためか、それが顕著に見える。そして解説を読み、この両者の原点はやはりウェルズなのでは、なんて思う。その他の非SF作品(「異質」は自分の中では完全にSFだが)や詩篇も、レムの創作の原点が見えて興味深い

2024/04/13

ケロたん

とりあえずレムなので。初期作品のためか比較的読みやすい。

2023/06/28

biwacovic

まさに「ソラリス前夜」というべきムードの表題作も良いが、非SFの『ラインハルト作戦』『ヒロシマの男』『異質』も良かった。戦争/虐殺の濃密な記憶が焼き付けられたような、レムの小説を包んでいる人類への認識、もっと言えば諦念がよくわかる。

2023/03/17

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