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詩人はすべて宿命である: 萩原朔太郎による詩のレッスン

詩人はすべて宿命である: 萩原朔太郎による詩のレッスン

詩人はすべて宿命である: 萩原朔太郎による詩のレッスン

作家
萩原朔太郎
安智史
栗原飛宇馬
出版社
国書刊行会
発売日
2022-10-12
ISBN
9784336073938
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詩人はすべて宿命である: 萩原朔太郎による詩のレッスン / 感想・レビュー

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ロビン

『月に吠える』などの詩業により日本近代詩を確立した萩原朔太郎の詩にまつわるエッセイや、自他の詩作品の批評などをまとめたもので、非常に面白い。朔太郎の「詩人なんてみんな神経の細い青びょうたん」的発言には大いに異論があるが、それでも朔太郎の詩の話は本質的で、論旨が明快、鋭利であり「この人は本当の詩人なんだ」と思わせる力がある。詩作は、感動がなければ作りようがないものであり、一種の排泄であるという話には全く共感する。大手拓次の詩才を率直に讃え、その孤独で純粋な生涯を綴る朔太郎の筆から詩人の誠実を感じる。良い本。

2024/07/31

Y.Yokota

朔太郎による、詩や詩人について論じた文章、また自作について論じた文章を収めた本。読んでいて思ったのは、朔太郎は非常に「タフ」だなということ。それは、読んでいて朔太郎が「詩」という存在に対して尋常ならぬ信頼感を抱いていたのだろうな、と感じたから。実生活では気弱な面もあったとのことですが、他人の詩や自分の詩について述べる時、評価の仕方は色々ありますが、しかしそこに「詩が在る」こと、これについては何ら疑いのかけらも持ち合わせていない。それが生きる原動力だったのかなと思います。

2023/02/02

しお

最初の「詩の作り方」というエッセイが本当に良かった。批評の切れ味が鋭くて思わず笑ってしまった。西脇順三郎を褒めているのか貶しているのか複雑だったが、言いたいことはよく分かると思った。漢語ではなくひらがなを多く詩に使うことについて自分で解説していたが(退屈で歯切れの悪いネバネバした言葉が「青猫」には適していたという)、彼の文章はその狙い通り、基本的に粘っこいなと思った。

2024/02/23

詩に全く明るくないけど、興味深い内容が盛り沢山だった。朔太郎の表現のセンス、日本語に対する批判的追求、朔太郎から見た他の詩人の評価。また朔太郎自ら彼の詩を解説してくれるのは、初学者にとって大変助かった。

2023/08/25

t-poyo

萩原朔太郎で初めて日本語詩の世界に触れ、しかし他には何もわからない自分にとっては最良の「詩の手引き」だった。自作詩や他の詩人について論じるさまから、萩原朔太郎の愛すべき人となりや美学を感じることができる。巻末の解説も丁寧でありがたい。

2024/10/30

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