昔はおれと同い年だった田中さんとの友情 (ブルーバトンブックス)
昔はおれと同い年だった田中さんとの友情 (ブルーバトンブックス) / 感想・レビュー
いつでも母さん
児童書です。いい物語を読みました。大人って期待してしまうから怖いって・・その気持ちはよ~くわかる気がします。6年生の拓人が2、3年前の頃を『転がって遊んで、それがぜんぶだったとき。』と表するのが私は好き。そんな頃が私にもあったのだと今ならわかります。そして、スケボーを通して知り合った、85歳の田中さんにもそんな時があったはずなのに、戦争が田中さんの家族を奪い独りにさせてしまったのです。あの頃、多くの田中さんが居たことでしょう。拓人達と田中さんの関わりに自然とほっこりします。
2019/09/08
fwhd8325
ドラマは見ていませんが、著者である椰月さんが「ドラマも面白いけど、小説も」ってつぶやいていましたので、読んでみました。とても優しく、安心して読める物語でした。戦争を考えることもテーマの一つだけど、何よりも人と人のつながりが大切だと感じます。あっという間の読めてしまうのがもったいないような気持ちです。
2024/09/09
ゆみねこ
スケボーをきっかけに花林神社の管理人・田中さんと交流するようになった小6の3人組。74年前に11歳だった田中さんが語る戦争のこと。とても素敵な1冊です。小学校高学年以上のすべての皆さんにお薦め。
2019/09/18
はる
良かったです。おじいさんと少年3人組のふれあいの物語。というと、湯本香樹実さんの「夏の庭」を思い出すけれど、こちらは王道の児童書という感じですね。あたたかい筆致で前向きなストーリー。少年たちがおじいさんとの交流を通して成長していく姿は爽やかです。でも、何となく母親目線で見てしまうなあ。物語の本流ではないけれど、主人公の少年の成長していく姿に目を細める母親に一番共感してしまいます。
2019/11/16
sayuri
小学6年生、スケボー大好きな男子3人組、拓人、忍、宇太佳が知り合ったのは85歳の田中喜市。3人は田中さんの怪我がきっかけで交流を持つようになる。神社の境内にある簡素な家、こたつがある部屋で交わされる少年達と田中さんのやり取りが微笑ましく何度も笑ってしまう。そして物語前半の楽しさから一転、後半は田中さんの戦争体験が語られどんどん胸が苦しくなった。思春期を迎えイライラしたりムカついたりする事もあった少年達が田中さんと出会った事で大切な事に気付き優しく成長して行く姿にうるっと来る。子供達に手に取って欲しい作品。
2019/09/08
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