ひとでなし (公事宿事件書留帳)
ひとでなし (公事宿事件書留帳) / 感想・レビュー
kazu@十五夜読書会
公事宿事件書留帳シリーズ6弾。① 闇の掟 ② 木戸の椿 ③ 拷問蔵 ④ 奈落のみず ⑤ 背中の髑髏 ⑥ ひとでなし ⑦ にたり地蔵 ⑧ 恵比寿町火事 ⑨悪い棺 ⑩ 釈迦の女 ⑪ 無頼の絵師 ⑫ 比丘尼茶碗 ⑬ 雨女 ⑭ 世間の辻 ⑮ 女衒の供養 ⑯ 千本雨傘 ⑰ 遠い椿 ⑱ 奇妙な賽銭 ⑲ 血は欲の色
2012/11/05
ぽて
既読【鯉屋の吉左衛門が雨宿りの女が忘れていった足袋を干していた所、足袋を履いていない土左衛門が『濡れ足袋の女』、店を持った夜鳴き蕎麦屋への地上げ屋からの嫌がらせ『吉凶の蕎麦』、理不尽な暇出しを受けた挙句死んだ娘の為に、店の孫息子を誘拐したが『ひとでなし』、恩の礼に立ち寄った事により騒動に巻き込まれ牢で謀殺されそうに『四年目の客』、妻子を死なせた老人が遊郭の風呂焚きをしながら人助け『廓の仏』、実の息子に放逐の憂き目にあう隠居を長屋連中が助ける『悪い錆』、密かに春画で儲けていた名門絵師が口を閉ざす『右の腕』】
2013/01/02
mitsuru1
シリーズ第6弾 良い感じの連作短篇集。
2009/04/05
kaorin
機微を分かった適切なさじ加減の懲罰で安心して見ていられる。
2015/02/20
星落秋風五丈原
「廓の仏」にこんなシーンがある。 紙風船を持っている男の子、弥吉がいた。 「貸して欲しい」と皆が言うが、 「前壊されたから嫌だ」と弥吉。すると、もう一人の男の子新之助が 「貸さないと、自分の父が雇っているお母さんを首にする」と言う。 そこで割って入るのは、彼等と何のゆかりもない、ただその場で遊廓の 風呂焚きをしていた市兵衛。少々乱暴な割って入り方ではあるが、 感心したのは、見せびらかした弥吉に対しても、親の威を借りた子供新之助にも、 さとして聞かせる所。つまり、喧嘩両成敗。
2004/08/17
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