虚貌
虚貌 / 感想・レビュー
ダイ@2019.11.2~一時休止
顔に関する物語。トリックはイマイチな感がするが楽しめた。
2014/05/12
Satomi
『顔』仮面を被って別人になっても、復讐への執念は隠せない。被害者の息子による復習劇。事件で顔に大火傷の跡を残した少年、顔に痣を持つ刑事、醜形恐怖症のタレント…顔にコンプレックスを抱える人々の心の闇。残酷なまでに顔を意識せざるをえない、その心情は読ませる。「人間顔じゃなくて心、性格」なんて簡単に口には出来なくなる。綺麗事、偽善者…自分の思い上がりをあぶり出されたようで情けない気持ちになる…。犯人を当てる、トリックを暴くといった意味では反則技、そりゃ禁じ手でしょ…orz
2015/03/23
Syo
凄い。 なんか昔 読んだかも 知れないけれど。 理不尽。 コンプレックス。 笑顔。 そして。 復讐。 う〜む。
2019/05/06
むぎじる
荒・坂井田・時山は、内職と日ごろの勤務態度の悪さを理由に、社長の気良から解雇される。仕返しをしたい時山と坂井田にそそのかされ、荒は気良家を襲撃する仲間になり、時山の弟分の湯山と4人で、夫婦を殺害し放火。姉は半身不随、弟は大やけどを負いながらも一命をとりとめる。仲間に裏切られ、荒だけ無期懲役で20年余りの月日を過ごす。荒の出所後まもなく坂井田が殺害され、次々と関係者が巻き込まれていく。人の印象は全体像やイメージで把握され、貌の細かな部分は茫洋と認識されている。心の闇と執念の深さに圧倒され読了。
2014/07/22
reo
辻一弘氏は、子どものころ『スター・ウォーズ』を観て映画に興味を持ち、独学で特殊メイクを学び始めた。1996年単身渡米し、その後、その仕事を評価され第79回、第80回の2年連続アカデミー賞メイクアップ部門にノミネートされた。当時は「アカデミー賞にもっとも近い日本人」と言われたが、2011年に映画の世界から現代芸術分野に転向した。特殊メイクの技術を応用したリアルな胸像は、見る者を驚愕させる。「辻一弘のアート作品」で検索してみてください。で、この本『虚貌』は雫井脩介氏デビュー2作目だって。凄いね。一気読みです。
2016/11/06
感想・レビューをもっと見る