恵比寿町火事 (公事宿事件書留帳)
恵比寿町火事 (公事宿事件書留帳) / 感想・レビュー
星落秋風五丈原
義賊と評判の大沼の蔵六。しかし菊太郎は義賊などいないと探索に力を入れる。そんな時、菊太郎と蔵六の目の前で火事が。二人は子供を助けようと火中へ飛び込むが。町辻に立てられた盗っ人一味の頭「大沼の蔵六」の似顔絵。 しかし蔵六ら一味は似顔絵を見てほくそ笑んでいた。 彼らは変装をした顔で盗みを働いていたからだ。 その事に気が付いた公事宿の居候・菊太郎は同心組頭である弟・銕蔵に命じ、変装後の似顔絵を数枚高札場に貼らせる。 菊太郎が自らの過ちを認めた表題作をはじめ、金や権力では計れない人間の価値を問う六編を収録。
2003/07/17
kazu@十五夜読書会
公事宿事件書留帳シリーズ8弾。① 闇の掟 ② 木戸の椿 ③ 拷問蔵 ④ 奈落のみず ⑤ 背中の髑髏 ⑥ ひとでなし ⑦ にたり地蔵 ⑧ 恵比寿町火事 ⑨悪い棺 ⑩ 釈迦の女 ⑪ 無頼の絵師 ⑫ 比丘尼茶碗 ⑬ 雨女 ⑭ 世間の辻 ⑮ 女衒の供養 ⑯ 千本雨傘 ⑰ 遠い椿 ⑱ 奇妙な賽銭 ⑲ 血は欲の色
2012/11/06
mitsuru1
シリーズ第8弾、いつの世も金と人間関係は諍いのもと。
2009/04/14
笑顔千両
シリーズ8作目。あとがきに作品を書くにあったての作者の意気込みや当時の思いなどが綴られている。この作品はこれほど長く続けるつもりがなかったが読者が待ち望んでいることやテレビ化されたこともあり続けてゆくことになったとあります。シリーズが続いてゆくとマンネリ化は避けられませんがこの作品は何故か続けて読みたくなる工夫があるのでしょう。主人公の人物造形や彼を取り巻く公事宿の面々、彼らの京言葉でのあけすけな物言い主従関係を取り払ったような冗談交じ会話、それでいて含蓄がありなるほど~と思ったりしています。
2023/08/27
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