ワイルド・ソウル
ワイルド・ソウル / 感想・レビュー
紫 綺
ジャックさんとナックさん、梅安さんとのやり取りにて興味を持った。本の厚さには引いたが、めげずに読了。サイコーに面白かった♪結末も爽快で大満足の一冊。明るい大藪春彦の世界といったイメージ。私は今、ちゃんと一人で立っているのだろうか?
2014/01/25
taiko
戦後日本で行われたブラジルへの移民政策。未開の地に降り立った衛藤を待っていたのは想像を絶する暮らしだった。…以前から気になっていた本。ただ、著者のハードボイルドな作品には若干の苦手意識があり、手に取らずに来ていました。もっと早くに読んでおけば良かったと後悔するほど、面白かった。メインの登場人物がとにかく魅力的で、その行動の緻密さ、人を殺めることの無い復讐劇に、魅了されました。知らずにいたブラジル移民政策を知ることが出来たことも大きな収穫。読み終えるのが惜しくなるほど、充実した読書時間でした。
2017/12/01
Lara
読みながら思い浮かんだのが、「奇想天外」「荒唐無稽」「アンビリーバボー」「totally unexpected」等の単語。(乏しい語彙力)。重いテーマで、あり得ない展開だったが、読後とてもスッキリ感がある。垣根涼介氏は、人物、情景描写が素晴らしく、まるで映画を観ているようでした。
2022/05/19
ずっきん
これはもう手元に置くしかないじゃないか!私にとっては移民政策もブラジルも身近ゆえ手が伸びなかった作品だったが、これから繰り返し読むことになるだろう。ここで薦められてページを開いてよかったと心から思う。読友さまに感謝!重い題材なのにワクワクが止まらない。読後感も最高♪ まさかのroda cirandaが流れるシーンは映像のようでたまらない。ケイも貴子も松尾も愛さずにいられない。何度でも会いたい。それにしてもブラジル人のことよくわかってるなぁ。ケイがああなのは、エルレインが育てたからだなあ。さあ、踊ろっ♪
2017/11/17
クリママ
史実に基づいたブラジル移民の話、コロンビアマフィアの話、ハードボイルド、マスコミ、警察小説、恋愛小説、一冊にぎっしり詰まっていて、どれかに絞ってほしい気もした。アマゾン牢人と呼ばれた1950~60年の移民の悲惨を全く知らず胸が潰れる。政府、外務省に復讐し、その無能、無責任さを公にしなければ収まらない。残念であった人もいるが、それぞれが収まるところに収まり、季節は夏しかないブラジル人となった日系二世のしなやかな明るさにほっとする。
2015/10/17
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