恋する日本語
恋する日本語 / 感想・レビュー
こきよ
例えば色の呼び名ひとつとっても、膨大な種類をもつ日本語。深遠なる世界のほんの入口を垣間見ることが出来る一冊であろう。
2014/10/04
itoko♪
【日本語とは恋をするために生まれた言語なのだ】著者の選んだ、物語性を秘めた日本語で紡がれる35の小さな物語が詰まっている。文系な私は、知らない言葉や読み方が分からない漢字があるとすぐに辞書(今は専らスマホですが・汗)で調べる習慣がある。この作品は、そんな私の【痒いところに手が届く】ような存在だった。作品で覚えた言葉で言うと、【洒洒楽楽で気宇な女】になるのが今後の課題。
2015/05/31
紫 綺
「紐帯」「相生」「赤心」などなど、日本語には普段使わないけど、美しく素敵な意味を持つ言葉が沢山ある。そんな言葉から紡ぎだされたスーパーショートラブストーリー集。緊張しきった心のコリにじんわり浸透、良く効きます。
2010/10/24
愛
「考えないヒント」で、すっかりお気に入りの作家さん(作家活動だけでなく様々な場面で活躍される所も好き)になった小山薫堂さんの本。これは「素晴らしい」の一言につきます。たった一つの日本語が、小山さんの手によって原稿用紙一枚分程の世界になり、それが私の頭の中でふわふわと膨らみ、日常の素敵な場面に変換されていきました。たくさん話がありましたが「早く次を読みたい!」というより「もう少しこの世界に浸っていたい」という感じでした。日本語の新たな側面を見つけられた気がします。意味も音も美しい「日本語」、私も好きですよ。
2014/10/28
るすみら
表紙の地紋、八重山上布が目をひき手に取った本。一つの単語に一つずつ恋の一瞬がのっている。甘やかな恋、切ない恋。たまにはいいよね。あとがきに、日本語は恋をするために生まれた言語なのだ とあります。最近、日本語は特別で深い独特の表現が出来る、という言説に出会う事が多く、違和感が。どんな少人数の言語にも、言葉には豊穣の海と怖い闇が隠されている。他言語の表現力と深さを想像できなければ、外国語の、そして日本語の知識があったとしても意味がない。それを頭の片隅に置きつつ滋味ある日本語や恋する日本語にうつつを抜かしたい。
2009/06/27
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