神聖喜劇 第2巻
神聖喜劇 第2巻 / 感想・レビュー
yamatoshiuruhashi
劇画版第2巻。前巻より文字量が増したような気がする。大前田軍曹の戦地での戦い=敵国人の殺害についての話ぶり。無学な大衆の一人にすぎない彼が、戦場に行けば恐ろしい人殺しとなる。が、単に日本人の中国での振る舞いだけを非難しているのではなく、「戦地」における互いの狂気を実体験の口を経て語るのである。それを画に描かれているのだから、文字と絵の相互作用で狂気に当てられてしまう。巻末の大西巨人の談話、三浦しをんの解説も価値あり。
2022/01/16
きいち
飯が大根ばかりっていう不満を手紙に書くな、それは軍事機密だ!いや大笑いだよ、でもそれが笑いごとじゃないことが実感できる細密な描写。何より、水木しげるの戦記モノと違って、現実の「敵」は一人も登場しない、日本人だけの世界、だからこそ「殿」をつけるかどうかなんて隠微な敬称の違いにここまでこだわれる・・ああ、うん、今もあるよ。◇その中での唯一の外への扉、大前田軍曹の大演説でこの巻が終わる。村崎(一番好きなキャラだ)との掛け合いあたりからの「ただの悪役じゃないぞ?」感が爆発する場面。◇軍の外は、「地方」なのだなあ。
2014/09/28
さらば火野正平・寺
再読。うーん…面白い。大根の軍事機密(笑)。1巻に比べ、差別をダイレクトに扱っていてかなりショッキングな内容である。読みごたえ充分。どんな終わり方をするのだろうか?。
2014/04/23
FK
小説の「第一巻」の内容が、マンガ版では「第一巻 第一部 絶海の章」と「第二巻 第二部 混沌の章」との二冊になっていた。いずれにせよ並行して読んでいるので、同時に読了に。マンガ版では、主人公・東堂太郎の心の声を表現するのはなかなか難しいようだ。あるいは他の兵たちの表情なども、なかなか読み取るのが私には難しい。そんなあたりは、原作の小説に細かく描写され、東堂の考えや思いも書き込まれているので、マンガ版と並行して読むやり方がいいようだ。あと「野砲」についてもイラストで知ることができるのもマンガ版のメリットだ。
2018/02/09
さらば火野正平・寺
面白くなって来た。いっそ原作読もうかなあp(^^)q解題は三浦しをん。
2011/10/09
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