それでもボクはやってない: 日本の刑事裁判、まだまだ疑問あり!
それでもボクはやってない: 日本の刑事裁判、まだまだ疑問あり! / 感想・レビュー
kinkin
映画『それでもボクはやってない』を観て読んだ。ある青年が満員電車で痴漢と間違われ逮捕されその後起訴される。それから裁判。弁護士とのやりとりや彼の母、友人は彼の冤罪を晴らそうとする。そしていよいよ判決の日・・・・ シナリオ完全収録、自作解説、もと裁判官との徹底対話の章に分かれている。特に徹底対談では日本の刑事裁判はどうなっているのかについて著者がその疑問点を元裁判官にぶつける。聞き慣れた法律用語の解釈は特に難解だと思う。一般人が一旦冤罪事件に巻き込まれて無罪を勝ち取るのには相当のパワーと気力が必要だ。
2019/06/14
AICHAN
図書館本。映画『それでもボクはやってない』の周防正行監督が書き下ろした本。映画を撮った後に残った疑問がいろいろあり書いたという。最初に映画の台本がズラーと続き、その次にカットしたシーンとその理由を記し、そのあとは元裁判官と対談したのを収録している。台本のシーンごとに現在の警察制度、 裁判制度への疑問をどんどんぶつけている。
2019/06/30
ねお
木谷先生の書籍で本書の周防監督との対談に頭を悩ませた、と記載されていたことから周防監督が一般市民の側から、刑事司法・刑事裁判に対してどのような疑問や批判を木谷先生にぶつけ、どのような回答がなされたのか知りたくて手に取った。その問題提起は、現行犯逮捕の要件、黙秘からの不利益推認、調書の作文性、検察官控訴の是非、裁判官の不当な心証や官僚組織の一部としての裁判官、訴訟指揮、更新手続きの形式性等かなり根深い問題ばかりで驚いた。また、律令時代から脈々と続く調書の作成方法についての強烈な批判は、もっともなものである。
2021/02/16
Humbaba
痴漢冤罪を社会問題とした発端である「それでもボクはやってない」という映画.その映画に関して,どのような意図で撮影され,そして編集されたのかを説明している本.裁判の流れを大切にしつつも,日本以外でも見られるように様々なところに気を使って撮影している.
2010/11/26
kamisarah
BOOK・OFFで偶々見付けて読んだ一冊。痴漢冤罪については、新聞報道などで知っていたのですが、映画は観てなかったので映画を観てから読んでみました。最初に映画のシナリオが載せたうえで、刑事裁判の問題点を、元裁判官との対談形式で載せてくれているのでとても分かりやすい。2007年の本なのでこの後、書かれている問題点がどうなったか調べてみたくなりました。
2014/06/16
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