漁港の肉子ちゃん
漁港の肉子ちゃん / 感想・レビュー
ミカママ
あ~これは反則や!今年一番の感動本かもしれん・・・ティッシュひと箱必要!感想、以上!!
2015/08/25
風眠
W.サローヤンの『ママアイラブユー』を辛口にしたような雰囲気で、私はとても好きでした。存在自体が事故みたいな肉子ちゃんと、大人びていて冷静な娘のキクりんと、ふたりを取り巻く漁師町の人々と、みんな不器用で嘘が下手で優しくって、いじらしい。キクりんの出生の秘密が明らかになって、病室でサッサンがキクりんに「なじょして遠慮したんだ」と問いただしていく場面は、全身鳥肌がたつほど切なくて、愛にあふれていた。「生きている限りはな、迷惑かけるんがん、びびってちゃだめら。」というサッサンの言葉に心臓をすいって持っていかれた
2012/01/22
めろんラブ
菩薩とゆるキャラを掛け合わせたような爆裂的存在感。大胆でおおらかな西さんの作風そのままの主人公・肉子ちゃんの魅力が行間狭しとぎゅうぎゅうに詰まっていて、肉汁がジュワーっと染み出しそうな勢い。人間讃歌小説には嘘っぽさ・押し付けがましさ・偽善などネガティブな印象を持ちがちの私。そんなヒネた感性を、いとも簡単に吹き飛ばす凄まじき肉子パワー。泣き笑いの波状攻撃が、想定外の強さで心を打ち抜く。条件付きの愛情にもはや不信もないはずが、無条件の存在全肯定をつい信じそうになり、思い知った。本当はそちら側で生きたいのだと。
2014/05/27
さんつきくん
小さな港町にある寂れた焼き肉屋さんを舞台に、誰からも愛される38歳肉子ちゃんと住民達の物語。男に捨てられても、明るく元気で楽しいデブ・肉子ちゃん。想像を超える弾けっぷりにちょっとビックリ。そして肉子ちゃんとは正反対の娘、キクりん。キクりんの出生の秘密が一番興味深かったかな。 後書きにありました「女川町」。その女川出身者である私が読まないはずがないだろうと。読んでやりました。すごぉーい。すごぉーい。
2014/10/14
takaC
良かった。なぜこの表紙なのかは分からなかった。「どちらにもうなずくのと、どちらにも首を振るのは、結局同じことのようだけど、違う。」
2013/12/13
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