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ねえ、委員長

ねえ、委員長

ねえ、委員長

作家
市川拓司
出版社
幻冬舎
発売日
2012-03-09
ISBN
9784344021495
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ねえ、委員長 / 感想・レビュー

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chiru

大人になった主人公が回想する中高生の頃の実らなかった恋の短編集。 誰も注目してない人なのに、気がつけば目で追ってしまうことってあったと思う。 この人の良さはみんなには見えてなくて、自分にしか分からないのかも…って思うことも。 自分を肯定してくれる人との間に生まれる優しさやぎこちなさ、好意を寄せあってるのに、恋とよぶのをためらう不器用さがなつかしいな。 何度も涙ぐみそうになったけど、心地よいラストに微笑んでしまう。市川拓司さんの作品の中で一番好きです。 ★5

2018/04/30

美羽と花雲のハナシ

予想以上に面白かった。心理描写や言葉のセンスが素晴らしい。恋愛特有の切なさやもどかしさが巧い具合に表現され、心を揺さぶられる。三つの恋愛短編集はそれぞれ自分の持ち味を生かし、二つと無い輝きを放っている。戻る事が叶わないほろ苦い過去と希望を見出す未来が、今あるこの瞬間で交差する。そして、誰も予想できない新たな可能性に導いていく。「Your song」ラストで流れる歌に涙が溢れた。「ねえ、委員長」本の感想を語り合う事とは心を通わせる事。羨ましい!ねえ、委員長。この呼び名に込められた重さと想いにはいつ気付くの。

2012/06/26

おかだ

くっそー、3つ全部最後1ページに泣かされた、なんか悔しい! 学生時代の切なく痛い、甘くて苦い初恋を振り返る3つの短編。クラスで浮いてるちょっと風変わりな同級生と主人公が出会い、いつしか恋をし、そして別れ…っていう判で押したようなお決まりのパターンで3つとも攻めてくる。そんな彼らが時を経て再会する。当時想い合っていたその感情のままに。3回天丼されても泣ける、ちくしょー!再会した2人の表情とか、未来とか、想像するだけできゅ~ってなる。一生に一度っきりの大恋愛、市川さんだからこそ説得力を持って紡げる物語だな~。

2019/02/23

そのぼん

透明感のある恋愛ストーリーが三編収録されていました。学生時代のストーリーで、懐かしい、優しい気分になりました。

2012/10/12

Rui

少し孤独であったかい、素敵なお話達。自分の学生時代の痛い記憶、切ない想い、少し酸素の薄い教室や放課後の風の匂いを思い起こさせるような物語。最初の二編は少しリンクしているようなしていないような不思議な感じがした。最後の祐希の歌が好き。委員長の話には少し共感した。あそこまで優秀じゃないけど、少しいい子ぶりっ子なところや彼女の父の態度が。「わたしの悦びは彼に告げることでようやく本当の感情になる。」「おやすみ!と大きな声で言うと、ああ、と彼の声が返ってきた。ただ、それだけのことがなんだか嬉しかった。」

2013/11/16

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