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十二単衣を着た悪魔

十二単衣を着た悪魔

十二単衣を着た悪魔

作家
内館牧子
出版社
幻冬舎
発売日
2012-05-11
ISBN
9784344021754
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十二単衣を着た悪魔 / 感想・レビュー

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takaC

面白かった。源氏物語はフィクションだけど日本史のパラレルワールドみたいなものだからこういう遊び方ができるんだね。目から鱗だった。フォーカスしたのが弘徽殿女御というところがまた巧み。ところどころにちりばめられた現代日本社会の風刺もよく効いてる。雷はその後の人生無敵だね。

2014/03/13

ちょろこ

涙ひとすじ、の一冊。就活に敗れた主人公 雷がひょんなことから源氏物語の世界へタイムトリップ。あらすじ本を武器に、住めば都という言葉通り、物語の中で生きる道を切り拓いていく雷の姿に惹きつけられる。現代に、そして自分を重ね合わせながら平安の世、登場人物を分析し性格や生き方まで細かく読み解く過程はまさに源氏物語読み解き本のごとく興味深く面白い。そして現代よりも人らしく活き活きとこの時代の当たり前のものを感じ取る姿も眩しい。淋しさからかな、最後はわけもなく涙がひとすじ。弘徽殿の女御の魅力を味わえたのも良かった。

2020/10/18

初美マリン

源氏物語の中にタイムスリップした青年、その中で26年生き現実に戻る。現代と比較しながらなぞりしかもわかりやすく、弘徽殿女御や光源氏の生きざまをいきいきと描きとても面白かった

2020/09/27

みっちゃん

表紙と題名からして、間違いなく平安時代の話でしょ、と開いた頁にハケンの男の子が出てきて「ええ!?」それにしても【あさきゆめみし】でも意地悪なオバチャンキャラの「弘徽殿の女御」が主人公とは!見方を変えると【源氏物語】も全く違って見える。原典ではありえない六条御息所との対面の場面は印象的だ。最終章で現代に戻った妙ちきりんな雷に笑いながら、何だか泣けてきた。もう「あらすじ本」はいらないね。願わくは倫子の生まれ代わりと出会えたら、なんて言ったら大后様に「甘い!」と一喝されそうだけど。

2013/07/09

あつひめ

内館作品3作目。偶然にも、また源氏物語の世界に飛んでしまう物語を手に入れた(笑)今の時代では想像もできないような闇の中で女のもとを訪れる光源氏は、眼がよかったんだなぁなんて思ってしまったり。雷がこんなに馴染んでしまうとは。1冊の源氏物語冊子が命を救う。源氏物語は見る立場によってかなり感じ方が変わるものだと正直思った。私自身もきちんと全部を読んだことが無いのでこれを機会に手に取ってみようと言う気にもなった。あちこちに内館節が盛り込まれていて、ストレートに責めずにふっと表すような感じが気に入った。

2013/12/10

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