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55歳からのハローライフ

55歳からのハローライフ

55歳からのハローライフ

作家
村上龍
出版社
幻冬舎
発売日
2012-12-05
ISBN
9784344022867
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55歳からのハローライフ / 感想・レビュー

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ミカママ

【ドラマ視聴済】いつもの龍兄ぃのエキセントリックさはないけれど、これはこれでさすが。各編に共通するのは飲み物(お茶やコーヒー)。悲しいことや苦しいことがあるときに、飲み物が人を落ち着かせる、という。物語の主人公たちの年齢に近づいている今だからこそ、身につまされて。夫婦間のすれ違い、老いらくの恋、そして生活の不安。どの夫婦の物語でも、子どもたちの影って薄い。子どもが巣立ったあとは、頼りになるのはお互いだけってことか。私自身は、帰国した際に購入した京都一保堂さんのほうじ茶をいただきながら読了しました。

2015/11/28

遥かなる想い

 数々の物議を醸す作品を 発表してきた村上龍の作品にしては 静かな小説だった。  新聞に連載された中編集である ためなのか、中高年という人生を 一度経験した人々の再出発という テーマのためなのか・・真意は よくわからないが、静かなのである。 生きることへの尊厳のようなものが 感じられるが、その題材は現実的 で、再婚・再就職・老いの恋・・長く 生きてくると、逆に自分の立ち位置が わからなくなる、そんなことを読者に気づかせて くれる本である。

2013/07/27

hiro

恥ずかしながら初村上龍作品。新聞連載された5編の中篇。5人の主人公達が55歳という年齢でないので、題名の55歳というのは、老後を迎えようとしている中高年世代の象徴としての年齢ということだろう。この作品を読んで、熟年離婚、再婚、生活困窮、再就職、夫婦の考え方の違い、家庭内の会話、孤独など、この世代が抱える問題を改めて考えさせられた。結構厳しい現実をみることになったが、読んでよかった。また、何度も加齢臭のことがでてくるが、これもこの世代の問題の一つだろうw。でも「結婚相談所」にでてくるあの勘違い男達は論外だ。

2013/08/18

みゃーこ

久しぶりにしっかりとした構成の小説を読んでグラッときた。どの話も身近な個人の問題であり社会の問題でもあるため身近な問題として引き付けて読めうる内容である。それは年齢にかかわらず人生は甘くないという酸いも甘いも知り尽くした類の人間にとっては共通の疲労感、倦怠感、絶望感がどうしても全体的に漂ってしまうのからでもあり、「希望」の枯渇しつつある年代がテーマであり主人公という設定からも逆にその年齢層特有の問題が放つ重い空気感こそが今の世の中全体に漂う雰囲気であるようにも思う。年寄りでもなく若くもない大人たちの話。

2013/05/09

団塊シニア

「いったいこれまでの自分の人生って何だったのか」本書の「キャンピングカー」で主人公がつぶやくシーンである。会社を離れると会社での生活は幻のように消え、会社での人脈が役にたたない、団塊の世代前後のかたにお薦めの一冊です。

2013/01/14

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