風に立つライオン
風に立つライオン / 感想・レビュー
あすなろ
僕は風に向かって立つライオンでありたい、と叫ぶようなメロディの後、雄大勇壮に流れるアメイジンググレイシス。高校生の時に出逢った大好きな曲。以来頭をよく去来する。思い入れある曲の小説版など、正直怖かった。しかし、それは杞憂で嬉しい。僕は、本作は心の有り様を描いていると思う。医師ではなく医療従事者になってしまうという一文は正にそれ。更に、楽曲の後日談もあり。楽曲のバトンが東北大震災に渡されるのも嬉しい。アクアさん、サンダーバードさん、ありがとうございます。新し情景と想いを交え、メロディが去来していきます。
2015/03/23
名古屋ケムンパス
「僕はお医者になれますか?」この問い掛けに思わず涙しました。一度ならず、二度も。あの大震災でひとり生き残り、失語症になっていた小学四年生のあつおが医師ンドゥングにようやく取り戻した魂の声で尋ねたのです。ンドゥングは被災地医療に携わるため、遠く離れたケニアから敢えて東北の地を訪れました。先の問い掛けは、実は内戦で両親を虐殺されて生きるために少年兵とならざるを得なかったンドゥング自身が、当地の僻地医療に命を懸けてダクタリ・ジャポネと慕われた若き日本人医師航一郎に尋ねた生きる希望を取り戻す言葉でもあったのです。
2014/09/13
修一朗
風に立つライオンの由来からして,ケニアにわたった青年医師の成長物語だろうと思いきや,さにあらず。第3章の展開には驚いた。まさに20年来の構想が震災を経験して結実したのですね。ダイジョブ,コイチロ,あつお,想いが入った名前とともに,世代と国を超えて受け継がれる志のリレーに心を打たれる。映画は大沢たかおさんが演じるそう,いい映画になりそうだ。
2015/01/22
ユザキ部長
「ダイジョウブ!何とかする!」ものすごく前向きで周りの人に勇気と希望を与えてくれるコトバ。二人のライオン。民族紛争や内戦で混乱するアフリカのケニアにある病院で活躍した医師と先の東日本大震災時にある避難所でリーダーとして活躍した青年。二人とも心が清く「今何をすべきか?」物事の心理や優先順位を的確に理解する人間力に優れてる。そして皆で叫ぶ。「ガンバレー」と自分自身に叱咤する為に。志が高いから声が大きい。僕自身もし有事の際に慌てる事なく行動出来るのか?考えちゃいます。身の丈にあった行動を全力で行動したい。
2014/03/05
ぶんこ
最初は大沢たかおさんのインタビューを読んで、図書館に予約を入れました。 歌も聴いた事がなかったので、聴いてみました。 この歌で多くの医療関係者が触発され、大沢さんも感動して、本にするようにと頼まれたそうです。 「ガンバレ」という言葉は、人に向かって言う言葉ではなく、自分を励ます時に言う・・・目からウロコでした。 人は誰でも頑張って生きているから、もっとガンバレと他人が言うべきでない。 つい安易に言ってしまっていた自分が恥ずかしくなりました。
2015/04/04
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